愛するペットが亡くなり“ペットロス”となった経験を持つ人は多いのではないだろうか。特にペットに対して何らかの後悔を抱いていると、その思いはより強くなってしまうもの。そんなペットロスをテーマにしためぐお(@8MEGUO8)さんの漫画「死んだ飼い猫と再会した後ろ暗い飼い主の話」は、ペットと暮らす飼い主を中心に多くのコメントが寄せられた。本作を手掛けためぐおさんに、制作秘話や作品に込めた思いなどを伺った。

【漫画の本編を読む】「死んだ飼い猫と再会した後ろ暗い飼い主の話」

■「主人公の罪悪感がラストで報われるよう、話の流れにこだわりました」

本作を描いたきっかけについて、めぐおさんは「当時ついてくれていた担当編集さんと賞に応募する作品をいくつか制作していて、創作漫画の内容が思いつかず『自身の体験に近いエピソードなら描けるかも…』と思ったことがきっかけです。そのままネームが通ったので、思い通り制作しました。

作品内では伏せていますが、『人に話せないような後悔を抱えている人がいるかもしれない』と思い執筆に至りました。こうであってほしいというエゴでもある、願望的な作品です」と告白。それを踏まえて読むと、本作の見え方も少し変わりそうだ。

本作はめぐおさんの実体験も踏まえて制作されたそうで、「幼いころから保護した猫たちと暮らしていたので、いろんな子たちへの思いを凝縮して描きました。グレという子も小学生のころに拾って、18才の時に亡くなった子がモデルです。頭がとてもよくて自分が落ち込んでると、ずっとそばにいてくれるような心優しい子でした」と明かしてくれた。

ラストの“伏線回収”も印象的な本作だが、こだわったポイントについて伺うと「『大好きな猫が自分を恨んでいるかも…』というのは『間違ってるかもしれないよ』ということを伝えたかったので、主人公の罪悪感がラストで報われるよう、話の流れにこだわりました」とコメント。だからこそ、ペットを亡くした経験を持つ人たちの心に深く刺さる作品となったのかもしれない。

取材協力:めぐお(@8MEGUO8)

亡くなった愛猫に恨まれていると思い込む女性だが、突然現れた猫の霊の真意は…?/画像提供:めぐお(@8MEGUO8)