青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMのラジオ番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」(毎週日曜 7:30~7:55)。3月3日(日)の放送では、デジタル庁 国民向けサービスグループ 参事官の上仮屋尚(うえかりや・たかし)さんを迎えて、「広がる、使える! マイナンバーカード」をテーマに話を伺いました。


(左から)青木源太、上仮屋尚さん、足立梨花



◆昨年は総点検を実施

マイナンバーカードとは、マイナンバー個人番号)が記載された顔写真付のカードのことです。プラスチック製のICチップ付きカードで、表面に顔写真や住所、氏名など、裏面に12桁のマイナンバーが記載されています。

市町村の窓口や銀行などでマイナンバーの提示を求められた際、カード1枚で自分を証明でき、オンライン上でも安全かつ確実に本人を証明できます。

内蔵されているICチップには、カード面に記載されている情報(氏名、生年月日、性別、住所など)や、電子証明書が搭載されており、電子証明書によって、市町村の窓口に行かなくてもコンビニにある専用の端末で、住民票の写しなど各種証明書を取得することができます。

ただ昨年は、マイナンバーが別人の健康保険証の情報などに紐づけられていた、いわゆる“紐づけ誤り”が複数発覚するなど、マイナンバーカードをめぐるトラブルが相次ぎました。

こうした問題を受けて、マイナンバー情報の総点検がおこなわれ、再発防止対策も立てられています。なお、点検の対象件数は約8,200万件。そのうち、総点検で判明した紐づけ誤りは約8,400件で、点検対象全体の0.01%でした。こちらはすべてデータの修正をおこなっています。

紐づけ誤りの原因について、上仮屋さんは「いずれもヒューマンエラーによるもので、マイナンバーの入力間違いやパソコンの操作ミス、登録情報の確認ミスなどから発生したものでした」と説明。そのため、今後は紐づけ誤りが発生しないように、マイナンバーの登録事務についてのガイドラインが策定されました。

その1つとして、新たに各制度の申請をする場合、必ず本人にマイナンバーを提出してもらうことを原則とするとともに、役所側は「そのマイナンバーが本人のもので間違いないかを確認すること」「役所でマイナンバー照会をおこなう際、氏名、生年月日、性別、住所の4つの情報でおこなうこと」などのルールが設けられています。

◆「役所」にいかなくてもいろんな手続きが可能に!?

また現在は「オンライン市役所サービス構想」が進められています。同サービスについて、上仮屋さんは「マイナンバーカードがあれば、さまざまな手続きが役所に行かなくても、スマホでいつでもどこでも、スピーディーにできます」とアピール。

例えば、他の市町村へ引っ越しをする場合、基本的には現住所がある役所に「転出届」を提出して「転出証明書」を受け取り、それを持って引っ越し先の役所に「転入届」と「転出証明書」を提出しなければなりません。

しかし、現在は全国の自治体で転出届のオンライン申請を実施しているため、このサービスを利用すれば、手続きのために役所へ行く必要はなく、引っ越し先の役所だけ行けば手続きは完了。

さらに「マイナポータル」を利用してオンライン申請をおこなえば、転出地の役所から引っ越し先の役所に、「転出証明書」の情報と手続きに行く予定日が通知され、事前に転入手続きの準備もおこなえるため、手続きの待ち時間も短縮できます。

ほかにも「オンライン市役所サービス」では、子育てや介護、災害に関する31の手続きも、多くの自治体でオンライン対応しています。

◆「スマホ用電子証明書搭載サービス」でより便利に!

マイナンバーカードがあると便利なのは、行政手続きだけではありません。「マイナンバーカードは、オンライン上で厳格な本人確認ができるカードです。そのため、もっと民間のサービスやさまざまなシーンで利用できるように、取り組みを進めています」と上仮屋さん。

すでに約500の民間事業者が利用開始しており、証券口座や銀行口座の開設、保険やクレジットカードの顧客申し込み手続きなどが、マイナンバーカードを利用することで、スマホでもおこなうことができます。

さまざまなサービスが拡大している一方で、マイナポータルにログインするときや、スマホでさまざまな手続きをする場合、マイナンバーカードをスマホに読み取らせなければならないため、“マイナンバーカードを持ち歩いていないと出先で利用できない”などの不便が生じることも。

しかし、こうした不便さを解消するため「スマホ用電子証明書搭載サービス」が進められています。このサービスについて、上仮屋さんは「マイナンバーカードのICチップに格納されている署名用電子証明書を使って、新たにスマホ用電子証明書を搭載するサービスです。このサービスを利用すると、マイナンバーカードが手元になくても、スマホだけでさまざまなサービスの利用や申し込がみできるようになります」と説明。

さらには「各種民間オンラインサービスの申し込みや利用できたり、ログイン後の各種オンライン申請、コンビニ交付サービスの利用、健康保険証としての利用など、順次利用できるサービスを拡大していく予定です」と解説します。

現在このサービスを利用できるのはAndroid端末のみですが、今後はiPhone端末にもサービスの適用を目指しているそうです。

最後に、上仮屋さんは「今回紹介したこと以外にも、例えば、申告期限が迫る確定申告マイナンバーカードがあればスマホから簡単におこなえます。今後も、皆さんにとって利便性の高いサービスを拡充していきますので、マイナンバーカードの利活用に注目してください」と呼びかけました。

今回、足立が最も印象に残ったこととして「オンライン市役所サービス」を挙げ、「何度も引っ越している身からすれば、これはすごく便利。転出届がオンライン申請できて、役所に行くのが1回で済むので本当にありがたい」とコメント。

一方、青木は「スマホ用電子証明書搭載サービス」について言及。現在、このサービスを利用できるのはAndroid端末のみで、iPhone端末については、今後のサービス適用を目指している段階ですが、「今後どんどん拡大していくと思うので、積極的に使っていきたい」と期待を寄せていました。


(左から)青木源太、足立梨花



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3月3日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2024年3月11日(月) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:青木源太、足立梨花
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/collection/
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