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(写真:AP/アフロ

晴れて新妻とともに米国で挑んだオープン戦の初出場日に、いきなりホームランを放った大谷翔平(29)。スターゆえに、新妻には彼の体調管理に加えて“大役”を果たすことが求められるという。スポーツジャーナリストの小林信也さんはこう語る。

メジャーリーグにはチームの有力選手の『夫人会』というものがあります。奥さまたちが集まって、懇親やチャリティなどの催し物、イベントを企画・実行するのです。また夏のオールスターなどの特別なイベントは夫人や子供を含めた家族参加となっています」

毎年7月におこなわれるオールスターゲーム。その前日に開催される「レッドカーペットショー」はメジャーの一大イベントとなっている。

イチローは現役時代に福島弓子夫人と歩き、田中将大選手もヤンキース時代に妻の里田まいさんとともに登場しました。大谷選手はこれまで独身だったため、ひとりで歩くか、通訳の水原一平さんと歩いていました。そのため、大谷選手が新妻を披露できる場はこのときが最初になるのでは……ともいわれています」(前出・スポーツ紙記者)

一般的には、レギュラー選手の妻はイベントに参加することになると前出の小林さんも言う。

「もちろん日本人選手の奥さま方も同様です。ただ、大谷選手の夫人が誰なのかと紹介されないままですと、こういう会合に不都合が生じるような気もします。当初はイチローの妻などもスムーズに参加できず問題になったこともありました。元ヤンキース松井秀喜さんの妻も参加したか否か明らかにされず、チームメートから違和感を持たれたことも……。

もちろん松井さんのように、結婚相手を基本的に表舞台に立たせない方針もあるでしょう。

ただ、それは特殊な例であり、ドジャースの1千億円プレーヤーの妻であれば、周囲からは参加を求められることになるでしょう」

そのほか、球場で応援する際の服装も「夫に恥をかかせてはいけない」という夫人会のルールがあるという。

メジャーリーガー田口壮氏の妻・恵美子さんは、著書『メジャーリーガーの女房~ヨメだけが知る田口壮の挑戦、その舞台裏~』の中で次のように綴っていた。

《近くに座るファンが、興味津々という目線を向けているのは明らかだ。奥さんたちも、選手の妻である、という意識を高く持ち、球場にやってくるにしてはやや華やかとも言える服装で現れる》

新妻を待ち受ける夫人会は、一般女性にはかなりの試練かも――。

■引退の日は野球を好きなままでいたい

また大谷は3月1日発売の『GQ JAPAN』で“10年後の大谷翔平”についてこう語っている。

《野球はまだやっていたいですね。できればバリバリの現役でいたい。もちろん、いずれ引退する日はきますが、そのときに野球を好きなままでいたいです。野球を好きなまま、嫌だなとか辞めたいななどと思っていないのが理想です》

大谷は楽しんで野球できる30代を迎えるために結婚を決めたようだ。前出のスポーツ紙記者は言う。

「大谷選手は花巻東高校時代に、人生設計シートを作成しました。《メジャー入団》《英語マスター》《WBC日本代表MVP》など、次々と夢を実現するなか、《結婚》も3年遅れでかなえました。

子どもが大好きな彼だけに、結婚後の人生計画には《28歳、男の子誕生》《31歳、女の子誕生》《33歳、次男誕生》《37歳、長男が野球はじめる》と書かれていました」

昨年12月、「ディップ株式会社」のブランドアンバサダーに就任した大谷は同社の動画で、今後の私生活の理想をこう明かしていた。

「結婚とか、子どもももちろん含めて平穏に暮らしたいなって。心が平穏なのが何よりもいいことかなと思うので、私生活はそういうふうでありたいと思っています」

大谷は結婚発表会見で、子どもについて聞かれると――。

「もちろんそうなればいいですけどね。自分以外のことは言うとかなわない気がするので、あんまり言いたくないって感じです(笑)」

人生の伴侶とともに、新シーズンを迎える大谷。前出の小林さんは、過去の名選手たちに起こった“新婚の余波”をこう語る。

イチローも、松井さんも、長嶋茂雄さんも、結婚直後のシーズンは成績が落ちているんです。結婚生活によって、守るべき家族が増え、新たな苦労も増えます。本当のファンなら、それを知ったうえで、応援する姿勢も大事だと思います」

結婚で生じる数々の試練を乗り越え、大谷は夫婦で世界一に挑む。