108発砲、レイエスの長打力にも期待が高まっている(C)Getty Images

 2年連続最下位からの巻き返しをはかる日本ハムオープン戦で堅調な戦いぶりを示している。ここまで4試合を戦い、3勝1分けの無敗。先週末に行われた阪神との2連戦でも、2連勝と互いに調整段階とはいえ、昨年の日本一チーム相手に確かな力を示し、ファンの期待も高まっている。

 そんなチームで注目されているのは、外国人選手の存在もある。昨年まで在籍していた2人に加え、新たに6人が加わり、8人の大所帯となった。

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 今回は新たに加わった外国人選手の6名を見ていきたい。

 まず投手では、4名が加入。注目は2021年以来3年ぶりの復帰となるドリュー・バーヘイゲンだ。2020、2021年の在籍時では主に先発として活躍し、ローテーションの一角を担った。昨季在籍していたカージナルスでは中継ぎとして60試合に登板していたが、新庄剛志監督は今回再び先発として起用する方針を示している。

 バーヘイゲンと同じく先発として活躍が期待されているのが前・ツインズパトリックマーフィーだ。196センチという高身長から投げおろす最速159キロのストレートのほか、パワーカーブも持ち味。チーム内では珍しいパワー系ピッチャーとして、指揮官からの期待も高まっている。

 さらに先発候補としてはもう一人、”台湾の至宝”と呼ばれ、U18では台湾代表のエースとして活躍をした孫易磊が加入。育成契約での入団ではあるものの、150キロ超えのストレートと質の高い変化球を持ち合わせており、早々に支配下登録される可能性も指摘されている。

中継ぎ候補としてはアニュラス・ザバラ(前タイガース)にも注目が高まっている。最速160キロ超えの直球を武器としており、スペイン語で火のようなボールを投げるという「ランサ・ジャマ」の異名を持つ。

 そのお披露目となった春季キャンプでの紅白戦ではいきなり161キロを計測し、周囲の度肝を抜いた。制球力に課題が残るものの、対応できれば、勝利の方程式の一角にも加われそうな潜在能力を示している。

 そして何といっても、期待が高まっているのは野手組で新たに加わったフランミル・レイエス(前ロイヤルズ)とアンドリュースティーブンソン(前ツインズ)の2人だ。

 順調に調整を続けているレイエスは3月1日に行われた教育リーグ・オイシックス戦でも右に豪快なアーチをかけた。本拠地エスコンフィールドの24年最初の対外試合で”1号”を記録と幸先の良いスタートを切った。他球団と競合の末、獲得したメジャー通算108発の右の大砲候補には指揮官も期待をかけており、中軸を固める存在として注目が集まる。

 もう一人の外野手スティーブンソンは俊足が持ち味。2月24日に行われたDeNAとのオープン戦では「1番・左翼」で先発出場。先制適時打を含む2安打1打点とアピールした。昨季なかなかチームが固定できなかったセンターのポジション、さらには攻撃の足がかりとなる上位打線での活躍が大いに期待できそうだ。

 元々投手力の高さは認められているチームで、課題とされているセンターライン強化、打撃力に上積みがつけば、上位浮上も十分可能。すでに「台風の目」となるという予想もある中、豊富な助っ人陣をいかに有効活用していくか、指揮官の手腕にも注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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