【衝撃のコスパEV】質感は世界レベルで価格はアジア！「ヒョンデ コナ」がカッコいい『小沢コージの遊べるクルマ』の画像一覧
MonoMax本誌にて好評連載中の「小沢コージの遊べるクルマ」では、自動車ジャーナリストの小沢コージさんが、ただの移動手段として使うだけではもったいない、遊びたくなる魅力を秘めたおすすめの1台を紹介しています。
今回は、「欧風ポップデザインで、軽EVの倍も距離を走って補助金込みで車両価格350万円切りスタートは安すぎ！」と小沢さんが評するヒョンデ コナを取り上げます。
アジアンコスパEVが今侮れない
EVシフトといわれる割りには、なかなか普及しない日本におけるバッテリーEV。発電環境や充電施設の敷設、そもそも「EVシフトはゆっくり進む」という考えなど原因はいろいろあるが、一つはバッテリーEVの価格だ。日本最安は軽EVの日産サクラでスタート価格200万円切り！ 確かに安いが軽は4人しか乗れないし、実は電池容量20kWhで航続距離180km。正直ファーストカーとしては選びにくい。
しかしそこに風穴を開けつつあるのが一昨年あたりから徐々に日本に入っているアジアンEVだ。始まりは12年ぶりに乗用車販売再参入を決めた韓国ヒョンデのアイオニック5で、性能を考えると安いがスタート479万円。うーんと思ってたときに去年出たのが中国BYDのドルフィン。ボディは小さくVWゴルフサイズだが44.9kWhの電池を積んだ普及モデルがなんと衝撃の363万円。補助金を引くと298万円だ。しかしスタート価格こそドルフィンに負けるが、サイズと質感を考えると超えていると思えるのが2台目のヒョンデEV、コナ。確かにスタート価格399万3000円で補助金を引いて334万円強。ドルフィンより約36万円高い。しかしそれでも300万円前半と日本のハイブリッドSUV並みな上、サイズ＆クオリティは完全にひとクラス上だ。
全長4.3ｍ強とホンダ ヴェゼル並みのサイズを持ち、車内には大人5人が余裕で座れて、ラゲッジ容量はドルフィン345Lに対してコナ466Lと圧勝。加えてコナのデザイン、内装クオリティは完全にグローバルレベル。モダンなシティデザインでヘタすると日本のトヨタやホンダよりカッコいい。コナに比べるとBYDはまだちと中国デザイン。
EV性能は標準と上級グレードで少し異なるがドルフィン標準が44.9kWhの電池でモード走行400㎞走るのに対し、コナ標準は48.6kWhの電池で456㎞も走る。パワーも9 5 P S＆180N mに対し、コナ標準が135PS＆255Nmと上回る。ハッキリ言って買いはコナかもよ？
電池容量64kWhで625㎞走る！走りは静かで乗り心地も上質
そもそも標準カジュアルグレードが48.6kWhの電池で、モード走行で456㎞も走るコナ。それ以上に中間ボヤージュが64.8kwhの大容量電池でなんと625㎞。しかも価格452万1000円と激安。これが欧州EVなら平気で600万円は取るEV性能だ。オマケに走りも最新K3プラットフォームでボディ剛性は高く、乗り心地はカッチリとして上質だし、EVならではの静粛性も存分に味わえる。
モータースペックもピークパワー&トルクは204PS & 255Nmとなかなかで、テスラのような異様な加速こそないが高級ガソリン車以上のなめらかさ。このコスパはもはや世界一レベルかもしれない ！
おしゃれポップ感覚！モダンなピクセルデザインがカッコいい
一時はアウディから来た敏腕デザイナーをトップに据え、完全に欧風デザインを手の内に入れたヒョンデグループ。今やグローバル感覚を持った韓国人デザイナーが日本車も焦るオシャレデザインを実現させており、そのひとつがミッドコンパクトSUVのコナ。
いかにもデジタルなフロントのシームレスホライゾンランプとデジタル画面の最小単位たる「ピクセル」を象徴的にあしらったライトデザインを多用。
サイドには大胆なスラッシュ型プレスラインが入り、モダンかつ都会的でカッコいい。
12.3インチ×2の圧巻デュアルディスプレイ！ ホンダ ヴェゼルもビビる使い勝手とデジタル性能
インパネはスッキリ水平基調で、マテリアルは全面ソフト素材ではないがどれも上質。正直アジアンカーとなめてかかったら痛い目にあう！
全長×全幅×全高は4355×1825×1590㎜とホンダ ヴェゼルより横幅が少し広いくらいのほどよいサイズで使い勝手は完全にドルフィン超え。
圧巻はデジタル性能で12.3インチのデュアルパノラマディスプレイスクリーンが目の前に広がり、スマホ連携はもちろんオーディオ・ビデオ・ナビゲーションシステムと繋がり、エンタテイメントも充分に楽しめる。先進安全も最新レベルだしARナビも搭載可。これで補助金を使って350万円以下スタートは激安！
ラゲッジ容量は466Lと必要十分レベル。
ヒョンデ「コナ」スペック
ヒョンデ コナ ￥3,993,000～￥4,895,000
●全長×全幅×全高＝4,355×1,825×1,590㎜
●車両重量＝1,790㎏
●駆動用バッテリー容量＝358kWh
●モーター最高出力＝150kw（204PS）/5,800-9,000rpm
●モーター最大トルク＝255N・m（26.0kgf・ⅿ）/0-5,600rpm
●一充電走行距離（ヒョンデ測定値）WLTCモード＝541㎞
※数値はLounge
一昨年日本に再参入した、韓国ヒョンデのアイオニック5に続く2台目のバッテリーEV。よりコンパクトで価格も安くスタート399.3万円と400万円切り。
小沢コージ
愛情あふれる独自の視点でクルマを語るバラエティ自動車ジャーナリスト。雑誌を中心にWebなどにも多数寄稿。2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務めた。
取材・文・撮影／小沢コージ
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