ディズニー公式動画配信サービス「Disney+」の「スター」にて、2月27日より「SHOGUN 将軍」(全10話/初回は2話配信その後毎週1話ずつ配信※最終話4月23日[火]配信予定)が独占配信されている。このたび、本作の配信を記念して主演・プロデューサーを務める真田広之と、ロンドンブーツ1号2号田村淳が対談を実施。その対談映像が公開された。

【写真】「SHOGUN 将軍」で主演兼プロデューサーという大役を果たした真田広之

■「日本の歴史好きだけでなく、世界中で楽しんでもらえる作品に」

真田は、これまで数々の大河ドラマや時代劇作品などに出演。主演を務めた「たそがれ清兵衛」(2002年)が、第76回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされ、「ラスト サムライ」(2003年)ではトム・クルーズとの共演も話題となった。

田村は、バラエティー番組でMCとして活躍する傍ら、時代劇好きとして「功名が辻」(2006年)で念願の大河ドラマデビューを果たした。また、“城マニア”という趣味が高じて「おしろツアーズ絶対行きたくなる!おもしろ名城旅」のMCにも抜擢され、番組内では豊富な知識を披露し、戦国時代好きとしてのイメージも定着した。

今回公開となった対談映像では、作品の隅々まで関わってこだわり抜いた真田と、歴史マニアとしての田村の2人が、同作品についてのトークを展開した様子が映し出されている。

■「トレンド表現を一切省き、王道を行く」作品にしたと語る真田広之

田村は、開口一番「一気に引き込まれまして。歴史が好きな僕が、その将軍像ってどういうものかみたいなことを考えながら見られた」と口火を切った。続けて、「僕はどちらかというと時代劇とか戦国時代もたくさん見てきてて、『SHOGUN 将軍』をこの規模でこういうふうに描いてくれて『ありがとう』と思いました」と語る。

さらに、自身のマネジャーと本作を一緒に見たという田村は、「一緒に見たときにどのぐらいハマってくれるんだろうと思ったら、『すごい面白い』と。今まで時代劇に興味なかった人でも引き込まれる作品になってるなと思った」というエピソードも披露した。

これに対し真田は、時代劇ファンになじみのある昔ながらの作り方や、若い世代を意識した現代ナイズな作り方はしないように意識したといい、「今回は、流行やすたりとかトレンドな表現を一切省いて、王道でいこう」と決めていたという。

「(王道を行くことで)世界中のお客さんに理解しやすく、そして楽しんでもらう、日本文化を垣間見てもらうと同時に、日本の時代劇通の人にも納得してもらえる、その両方を網羅したいというのが、プロダクションの狙いになった」と、制作時の想いを語った。

■「海外の視点を取り入れることで、“戦国時代”がさらに面白くなった」

田村が、同作で“すごい”と思った部分について話が及ぶと、「ずっと日本で製作された日本目線の戦国時代を見てきて、それで虜になった人間なんですけど、海外の視点だとこうなのかっていう新たな視点が加わることで、この戦国時代がますます面白くなったっていう、そのきっかけを僕は『SHOGUN 将軍』からもらった」とコメント。

ポルトガルイギリスが、僕たちからしたらともに外国なんだけど、この2カ国は日本に来て、こういうふうに思い合っていたんだという視点が、また更なる深みみたいなのが出てきて」と、その魅力を語った。

そういった新たな視点で描かれる戦国ドラマについて真田は、「これが、日本でこれから製作されるものへの刺激にもなれば嬉しいですし、もう未来に対しての大きな足がかりといいますか、布石になれば、やった甲斐はあるのかなという気はしてます」と、田村の熱い感想を受け、かみしめるように言葉を紡いだ。

同作で印象深いシーンについてのトークでは、田村が、虎永とその腹心である戸田広松(西岡徳馬)のシーンについて触れ、真田も「もうまさに西岡さんは、あのシーンのためにこの役を引き受けたと言っても過言ではないんです。やはりどうしても侍魂を世界に発信し、見せたいっていう思いがあのシーンにこもってます」と、長きにわたり共演を重ねてきた西岡とだからこそ作り上げることができたシーンだと自信をにじませる。

田村も「『これが将軍の苦しみか』みたいなのが、もう真田さんの表情から受け取れて。それを汲み取る西岡さん、広松の想いみたいなそこのシーンをぜひ皆さんにも見てもらいたい」と熱く語った。

カメラマンも役者も“命がけ”で行われた撮影

さらに2人の対談の中では、制作秘話について触れられる場面も。真田の意向もあり、日本で時代劇を作っているクルーを招集し、一切妥協をすることなく行われた本作の撮影だったが、“まさにハリウッド流”ともいえる大規模なセットを駆使して撮影されたシーンもあったという。

「CGになるだろうと思ったら、丸々嵐の中で揺れる船を実寸大で作って空中に浮かして、もうガンガン動かすんですよ。そこに実際の役者やエキストラを入れちゃって上からこのウォータータンクでドーンって実際に水を流して。もうまさにディズニーランドのアトラクションかよって(笑)。みんな命がけで、カメラマンも命綱をつけて、ハンディカメラで追っかけて」と、身振り手振りを交えて語る真田の表情からは、そんな撮影も楽しみながら作り上げていったという充実感が垣間見えた。

田村も「港町、日本の小さな港町も結構な尺を使って、しかもあそこに大きな船があってっていう。何げないけど、いままでこんなに贅沢に一つの町を撮ったって、僕はあんまり記憶にないんですけど。あれがあるからこういう空気感のところで起こっている話なのかっていうのが、没入できたっていうのはすごい新鮮」と自身の記憶を辿りながらコメントした。

西岡徳馬の「徳」は正しくは心の上に一本線が入る

「SHOGUN 将軍」配信記念に対談をした真田広之&田村淳/(C)2024 Disney and its related entities Courtesy of FX Networks