大谷や山本らを加えたドジャースは、間違いなく優勝候補のひとつだ(C)Getty Images

 オープン戦で驚異的な打棒を発揮している大谷翔平を筆頭に、今季、多くのスター選手を揃えたドジャース。投打の主力を担う豪華なタレントはまさに他球団が羨むほどであり、そして大きな脅威となることは想像に難くない。

【動画】止まらない猛打! 大谷翔平が本塁打を確信した三塁打をチェック

 その大型戦力を誇るチームの先頭に立つのが就任9年目のデーブ・ロバーツ監督だ。正式な監督として「ドジャース一筋」を貫く指揮官はこれまで、コロナ禍により短縮となった2020年シーズンでワールドシリーズ優勝を果たしているものの、それ以外では頂点を逃して来ている。

 通常開催シーズンでは1988年にまで遡る世界一達成を見据える今季、手綱を握るロバーツ監督の手腕も例年以上に試されるシーズンと言えるだろう。

 現在行われているオープン戦では、選手たちが前評判通りのパフォーマンスをみせる中、米国内ではシーズンへ向かう指揮官への期待も膨らみ続けている。スポーツメディア『sportskeeda』が現地時間3月4日にロバーツ監督の特集記事を配信。チームの今季を展望するとともに、選手としてもドジャースプレー経験を持つロバーツ監督のチームへの思いを語ったコメントも紹介している。

 その中では、「球界屈指の強豪チームでポストシーズンでの成功がないため、解雇を望むファンもいた」とここまでの監督としての実績に対する反応を振り返り、続けて「それでも8シーズンで勝率.630という衝撃的な数字を残し、MLB史上最も成功した監督の1人だ」と評している。

 さらに、ロバーツ監督がドジャースで指揮を執ることへの心境を語ったとする、米誌『スポーツ・イラストレイテッド』でのインタビュー内容を掲載。

「ずっとここにいたい。この組織でプレーし、この組織を大切に思い、選手たちを愛し、選手たちに多くの時間と愛情を注いできた。将来のことは予測できないが、監督として1つのユニフォームを着ること、それが夢になるだろう」

 その上で、『sportskeeda』は、「ワールドシリーズのタイトルは、監督の在籍期間を延ばすのに大いに役立つ。今年はドジャースが優勝候補に挙げられており、ロバーツが当分の間、青と白のユニフォームで過ごすチャンスがあることを意味している」と主張。

 さらに、大谷や山本由伸タイラー・グラスノーら大物プレーヤーの獲得に触れ、「ムーキー・ベッツフレディ・フリーマンという中核に新戦力を加え、全球団で最高のロースターを獲得したことで、今季のワールドシリーズ制覇が現実味を帯びている。もしワールドシリーズ制覇を成し遂げられなかったら、それは驚きである」と論じている。

「悲願」とも言える目標達成に向け、周囲からの大きな期待は、ロバーツ監督にとって重圧にも置き換えられるはずだ。それでも、大型補強を敢行した今季のチームは、これまで以上に世界一への可能性も秘めていることも間違いないだろう。ドジャースへの深い愛着を示す指揮官にとっての、特別なシーズンが間もなく始まろうとしている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

巨大戦力を手にしたロバーツ監督に米メディアが熱視線!今季は「WS制覇が出来なければ驚き」