佐藤氏は門別のポテンシャルを評価しつつ、課題も口にした(C)産経新聞社

 3月2日日本ハム戦に登板した阪神期待の左腕に、球界OBから注文が付いた。

 この試合に先発登板したのは2年目の門別啓人。19歳の左腕は初回に2奪三振を含む三者凡退に打ち取るなど上々の立ち上がりを見せると、2回は適時打を浴びて先制点を許したものの、それ以降はピンチを招きながらも要所を締める投球を披露。終わってみれば4回2安打1失点だった。

【動画】「勝負しないと!」2024年3月2日【 阪神 vs 日本ハム 】 佐藤義則の眼

 強力な投手陣を擁するチームでブレイクが期待される門別。現時点で岡田監督は開幕ローテーションには入らないことを明言しているが、それでもオープン戦でアピールを続けて、一発逆転の開幕ローテ入りを狙う。

 そんな左腕の投球を球界OBはどう見たのか。現役時は阪急やオリックスで活躍し、指導者として阪神のコーチも務めた佐藤義則氏が、自身のYouTubeチャンネル『佐藤義則チャンネル』を3月3日に動画を更新。日本ハムとのオープン戦に先発した門別の投球に対して自身の見解を語っている。

 この試合で門別は日本ハム打線に対して4回2安打1失点と好投を見せたが、佐藤氏は左腕に対して「厳しく言うともっと打者に向かっていきながら抑えるという投球をしてほしかったなという印象」と、厳しい評価を下した。

「良いボールがあるのにもかかわらず、カウントを悪くして2つの四球を出したんですけど、それもストライクを取ってからのフォアボール。強いボールを持っているので、もう少しゾーンの中で勝負できる投手になってほしい」

 3回に150キロを記録するなど威力のある速球が持ち味の門別だが、この試合では厳しいコースを狙ってボールが先行する場面が多かった。佐藤氏は「丁寧に投げすぎて球数が多くなっている」とも語っていたが、先発投手としては、いかに少ない球数で打者を抑えられるかも今後の課題となってきそうだ。

 しかし、同氏は門別のポテンシャルを高評価。その上で「もっと若さを出して、打者をねじ伏せるような投球をしてほしい」とし、今後への期待を込めていた。

 19歳の左腕は開幕までにアピールを続け、阪神投手陣に新しい風を吹かせることができるか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

阪神期待の左腕、門別啓人に球界OBが指摘した課題「もっと打者に向かってほしい」