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輸出寸前にフェラーリが気づいた F1ドライバーの盗難車

約30年前に行方不明となったフェラーリ512Mが英国で見つかり、ロンドン警視庁によって回収された。

【画像】整備士「これって盗難車じゃ…?」 29年越しに見つかったフェラーリ512M【ロンドン警視庁が公開した画像を見る】 全3枚

このフェラーリ512Mは、F1ドライバーのゲルハルト・ベルガー氏が所有していた車両だ。1995年4月のサンマリノGP後、宿泊していたホテルの駐車場で盗難に遭い、捜索願が出された。盗難後まもなく日本に輸送されたと見られている。

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ロンドン警視庁が英国で回収したフェラーリ512M    ロンドン警視庁

その後行方がわからなくなっていたが、今年1月にフェラーリが英国内で発見し、ロンドン警視庁に通報した。フェラーリは米国に拠点を置くバイヤーから512Mの点検を依頼され、チェックしたところ盗難車であることが判明したという。

フェラーリの通報がなければ米国に輸出されていただろう。ロンドン警視庁の組織犯罪課が512Mの輸出阻止に動き、車両は無事に回収された。しかし、逮捕者はまだ出ておらず、捜査が続いている。

捜査主任のマイク・ピルビーム巡査は、事件関係者の協力に感謝し、次のように述べた。

「捜査は骨の折れるもので、世界中の当局に連絡を取りました。国家犯罪捜査局だけでなく、フェラーリや国際的な自動車ディーラーなどとも迅速に協力し、捜査に当たりました。こうした協力により、車両の背景を理解し、国外流出を阻止することができました」

ロンドン警視庁が公開した画像を見ると、盗難当時とは異なるアフターマーケット品(後付け)のアルミホイールとステアリングホイールが装着されていることがわかる。ダッシュボードのトリムも一部欠けているなど、荒い扱い方をされてきたようだ。

なお、ベルガー氏のチームメイトであるジャン・アレジ氏も同時にフェラーリ355を盗まれたが、こちらはまだ発見されていない。


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