空港

アフリカ系移民がアメリカに向けて出発するために、コロンビアの国際空港がかつてないほど混雑しているそうだ。

裕福な移民希望者は、航空券などを手配するため人身売買業者に大金を支払うのだという。『The New York Times』が報告した。

 

■コロンビアの国際空港が拠点に

コロンビアの主要国際空港が、多くの移民がアメリカに出発するための拠点になっているという。しかし移民希望者は必ずしも渡米できるわけではなく、数週間にわたって滞在したり、強制的に引き返されたりする者もいるそうだ。

国際空港には毎日何百人ものアフリカ系移民が集まり、中には人身売買業者に約1万ドル(約150万円)を支払って航空券などを手配するほどに、渡米を望んでいるのだという。

昨年始まったコロンビア・ボゴタ空港へのアフリカ移民の急増は、ここ数十年で最大の数を記録したそうだ。

 

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■ビザなしで移動するルート

アフリカ大陸内の国は、ビザ必須の規制により分断されているのが現状だ。そのためギニアモーリタニアセネガルシエラレオネからの移民は、主にビザなしで入国できる中央アメリカ唯一の国であるニカラグアを目指すのだという。

専門家によると、ニカラグアのダニエル・オルテガ大統領がビザ要件を緩和したことで、アメリカからのオルテガ大統領の独裁政権に課した制裁を解除しようとする動きがあったという。

ニカラグアに到達するためには、移民たちはまずイスタンブールなどの拠点に飛び、その後にコロンビアへ向かい、多くの者はエルサルバドル、そしてニカラグアに飛ぶのだそうだ。コロンビアニカラグアの間には直行便がないため、移民らは再び北上し、メキシコとアメリカの国境に向かうのが一般的なルートだという。

 

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■飛行機は「贅沢なルート」

空路を利用しての渡米は、「贅沢なルート」と名付けられている。金銭に余裕のない移民は、南北アメリカを結ぶ危険なジャングル経由で迂回しなければならないからだ。

昨年にメキシコへ移ったアフリカ系移民は、6,000人から一気に増えて6万人になったとメキシコ当局は報告している。

最近、イスタンブールからボゴタのエルドラド国際空港に到着したジェリカ・カマラ(24)さんは、ギニアで工学を学んでいたが、2021年の軍事クーデターで国が危機に陥ったため、脱出を願っていた一人だった。ソーシャルメディアで大西洋横断の旅を知り、「試してみたいと思った」と語っている。

コロンビアの国際空港が移民の新たな拠点に アフリカ系移民が急増