カラパイアの元の記事はこちらからご覧ください

 その警告を見た住民たちは驚いた。道路わきの電光掲示板に「怒ったアライグマ前方注意」と表示されていたからだ。

 アメリカ、ワシントン州では怒ったアライグマが道路を占拠し、人間を脅かすほど勢力を増しているとでもいうのだろうか?

 どうやら、何者かがこの掲示板をハッキングしたことによるものだという。

【画像】 道路わきの掲示板に「怒れるアライグマが出現、前方注意」の文字

Angry raccoon sign turns heads in Spokane

 ワシントン州、スポケーン市北西部の住民は、2月28日の朝の通勤時間に、道路脇で「怒れるアライグマが出現」という警告を目にした。

 この電光掲示板は道路工事のときに使われたりするはずだけど、と住民らを困惑させたという。

 だが安心して欲しい、怒ったアライグマは前方にいなかったし、襲われることもなかった。

 スポケーン市の公共事業部門の職員は、該当地域で怒ったアライグマが出没しているという情報はないと述べた。

・合わせて読みたい→ネット上のデータベースが削除され、猫の鳴き声に書き換えられる謎の「ニャー攻撃」が多発。被害総数は4000件以上

2

電光掲示板がハッキングされた模様

 スポケーンの交通管制業務の共同経営者であるマイク・ベグス氏は、電光掲示板がいたずら好きな何者かによってハックされたと述べた。

 彼はすぐにこの問題に対応し、謎のメッセージは午前中に削除されたという。

 ベグス氏がこのタイプの掲示板に携わって以来、このようなハックは初めて起きたという。「この製品のシステムを知っている何者かがやったに違いない」と彼は語った。何者かが後部のロックが解除し、表示するメッセージを変えたのだ。

 ベグス氏は「R指定されるようなどぎつい内容ではなかったのは幸運だった」とも述べた。

 昨年ハッキングされたテキサス州の電光掲示板Fワードのオンパレードだったから、それを思えば犯人はまだ少しの良識は残っていたと言えよう。

 なお、いまだ犯人は不明だそうで、犯人が見つからない限り、今後も意味不明な警告が表示される可能性があるという。

 アライグマは見た目がとってもかわいいのだが、賢くて適応能力が高いため、アメリカでは人間の生息域に侵入し、自由気ままにふるまっている。

[もっと知りたい!→]コーヒーメーカーが身代金を要求。スマート家電のハッキング実験

4

photo by iStock

 ちなみにこの通りの向かいにあるカフェの店員話によると、この地域には大きなリスがたくさんいて悪名を轟かせているが、アライグマが悪さをしたという話は聞かないという。

 怒れるアライグマが人間を襲うというパニック映画さながらの展開にならなくて本当によかった。

written by parumo

 
画像・動画、SNSが見られない場合はこちら

「怒ったアライグマが出没、前方注意」道路わきの掲示板の警告に住民困惑