南岸低気圧がたびたび通過 東北太平洋側で記録的大雪も 天気と気温のまとめ(2月25日~3月2日)

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■気圧配置の特徴
25日、九州の南海上に低気圧が発生した。その後、夜にかけて本州の南海上を低気圧が発達しながら東へ進んだ。26日、前線を伴った低気圧が関東の南東海上を急速に発達しながら北東へ進んだ。27日、低気圧がさらに発達しながら日本の東を北東へ進んだ。三陸沖では別の低気圧が南下した。日本付近は等圧線が混み合い、冬型の気圧配置となった。28日、低気圧が日本の東を北上し、高気圧が日本海を東へ移動した。別の低気圧が東シナ海を北東へ進んだ。29日、前線を伴った低気圧が九州の西から本州の南岸を東へ進んだ。日本海と日本の東に中心を持つ高気圧がそれぞれ東へ移動した。1日、前線を伴った低気圧が発達しながら、東日本太平洋側沿岸を通過後、三陸沖へ進んだ。午後から日本付近は冬型の気圧配置へと移行した。2日、前線を伴った低気圧が千島の東へ遠ざかり、別の低気圧がサハリン付近を進んだ。

■降水
25日、午前中は九州~東海、北陸にかけて雨が降り、山沿いは雪。午後は関東甲信や東北にも雨や雪の範囲が拡大し、山沿いを中心に積雪が増加した。26日、北日本の太平洋側を中心に雪雲が発達した。岩手県沿岸と北海道日高地方には暴風雪警報が発表され、湿った雪が大雪となった所もあった。27日、北海道や東北、北陸~近畿北部で雪。東北の三陸沿岸では記録的な大雪となり、12時間降雪量が60cm前後に達した。岩手県宮古市の宮古では日最深積雪が67cmとなり、半日で50cm以上の積雪となった。28日、沖縄・奄美で雨が降った。29日、西日本を中心に雨が降り、降水域は夜にかけて東へと広がった。長野県では大雪警報が発表された。1日、南岸低気圧の接近で、関東~近畿は明け方、東北は昼頃にかけて、広く雨。伊豆諸島で激しい雨を観測。日本海側は北陸や山陰の平地でも、夜以降は雪に変わった。2日、日本海側は山沿いで降雪が強まり、長野県鳥取県では、雪崩が発生。

■気温
25日、冷たい雨が降った地域を中心に気温が上がらず、関東などは真冬の寒さに逆戻り。東京都心の最高気温は5.8℃で、未明に観測された。日中は3~4℃で経過した。26日、寒気の影響で北日本や西日本は平年より低い所が多かった。一方、関東や東海は日差しが届き気温は上昇した。東京は13.3℃を観測し寒さは和らいだ。27日、東~西日本の太平洋側は日差しが届いたが、北風が強く、東京11.4℃、大阪10.5℃など、平年並みの寒さの所が多くなった。28日、西~東日本は太平洋側を中心に気温が上昇し、15℃以上を観測した所もあった。北海道は気温が上がらず、札幌は-1.6℃などほとんどの地点で真冬日。29日、西日本を中心に気温が上がらず、平年より低い所が多かった。1日、最高気温は太平洋側を中心に15℃以上となり、東京は10日ぶりに15℃を上回った。2日、日本列島に寒気が流れ込み、全国的にこの時期としては低温となった。東京は10.1℃で2月上旬並み。

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■今期間(2月25日3月2日)の天候のまとめ
平均気温は、前期間(2月18日~24日)の季節外れの暖かさから一転して、南岸低気圧の通過や冬型の気圧配置となったため、平年を下回った所が多くなった。北海道の多くの所で平年より1℃下回り、旭川など内陸では平年より2℃低い所もあった。今期間は、26日に金沢で梅が開花した。降水量は、四国や九州で平年を下回る所があったが、北海道太平洋側から近畿、中国地方にかけて、平年を上回る所が多かった。特に、北海道や東北北部の太平洋側は記録的な大雪となり、降水量としては平年の4倍以上の所もあった。日照時間は、東北は太平洋側も含め、北陸、山陰など日本海側を中心に平年より少なかった。新潟や松江など、平年の半分程度しか日照時間がなかった。沖縄も平年を下回る所が多く、那覇は平年の半分程度だった。

南岸低気圧がたびたび通過 東北太平洋側で記録的大雪も 天気と気温のまとめ(2月25日~3月2日)