RIZAPグループ<2928> が7日、東京証券取引所プライム市場への新規上場申請に向けた準備に着手、15-19日のいずれかの日に立会外分売を実施すると発表した。申請日や変更日は未定だが、東証プライムに上場するとTOPIX(東証株価指数)への参入から機関投資家の買い需要が発生する期待が高まる。

 立会外分売予定の株数は2775万5200株で、買付顧客1人につき90万株を限度とする。分売値段は実施日前日の終値もしくは最終気配値を基準として決定する予定。同立会外分売の実施で、同社は普通株式の市場流通株式数の増加とともに、流動性の向上を目指す。

 また、同社の瀬戸健代表取締役社長は同立会外分売で普通株式を売却した資金を元に、23年8月14日に開示した第2回募集新株予約権の行使を予定している。同新株予約権の行使条件は割当日から1年が経過するまでの四半期の連結営業利益が一度でも黒字化することで、同社は24年3月期第3四半期(23年10-12月)において黒字化を達成。この募集新株予約権の行使により、同社の資本は最大106億円以上増加し、大幅な財務基盤の強化が実現する。

 同社はこの資金について、財務基盤強化だけでなく、chocoZAP事業の成長投資資金にも充当する方針だ。chocoZAP事業の会員基盤は引き続き急成長しているが、今後、同取引を含めた資金調達策を実行することにより、来期(25年3月期)の上期における成長投資を前倒しすることが可能となる。その結果、chocoZAP事業の成長がさらに加速し、中期経営計画の達成の蓋然性が高まるとともに、中・長期的な収益拡大、企業価値の向上につながる見通しだ。

 今回の市場流通株式数の増加、流動性の向上はその施策の一つ。さらに、プライム市場への上場申請に必要な施策の一環として、関連当事者取引の解消のため、今後、23年8月14日および24年1月29日に実施した、瀬戸健社長の資産管理会社CBMからの資本性劣後ローンの返済も検討していく。