アクロニス・ジャパン(アクロニス)は3月6日、主力製品の最新バージョン「Acronis Cyber Protect 16」を発表し、日本市場での提供を開始した。

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●システム停止によるダウンタイムのコストを最小限に



 最新バージョンでは、導入と運用管理が容易なEDR(Endpoint Detection&Response)、複数拠点をもつ組織のIT運用管理に欠かせない集中管理用ダッシュボード、IT運用管理者不在の現場でサイバー攻撃やデータ損失からのワンクリック復元、不変(イミュータブル)ストレージによるバックアップが新機能として提供される。

 技術の進歩につれて、中堅・中小企業から、世界中に拠点をもつようなエンタープライズ企業まで、幅広い組織をサポートするサイバーセキュリティとデータプロテクションの統合ソリューションが求められている。また、リモートワークの増加や目まぐるしく変化する脅威により、攻撃対象領域が広がり、データアクセスやプライバシーの懸念事項も増加している。最新バージョンでは、こうした状況に対応する新たな機能を追加した。

 Acronis Cyber Protect 16は、バックアップ、障害復旧、サイバーセキュリティリモートエンドポイント管理が1つになった製品で、これらを効率的で費用対効果に優れた単一のソリューションで利用することができる。製造IT(OT)、産業用制御システム(ICS)といったIT運用管理者不在の現場でも、あらゆるコンピュータを迅速に復元できるため、システム停止によるダウンタイムのコストを最小限に抑えることができる。また、データ保護、復元機能、高度なセキュリティ機能の統合によって、ビジネス継続性を確保する。

 主な新機能として、従来のAV/NGAVによる侵入防止(EPP)に加え、導入と運用管理が容易な「EDR」を提供し、侵入の検知、分析、対応でセキュリティ侵害を止め、俊敏な復旧とビジネス継続を確保する。同機能は、Acronis Cyber Protect Advancedに価格据え置きで標準搭載する。

 「集中管理用ダッシュボード」は、単一の統合管理画面で、組織内、複数のアクロニス管理サーバーの集中管理が可能になった。シンプルで見やすい画面で環境全体を把握することで効率的な管理を実現する。

 「ワンクリックリカバリ(復元)」では、拠点IT、製造IT(OT)、産業用制御システム(ICS)など、IT運用管理者不在のシステムを、現場の一般ユーザーによるワンクリック操作で自動復元できる。IT運用管理チームに依存することなく俊敏な復旧によってダウンタイムの削減と事業継続を実現する。

 「不変(イミュータブルバックアップストレージ」は、不変ストレージを利用したバックアップで、偶発的または、サイバー攻撃、悪意のあるインサイダーによるバックアップデータの削除、暗号化、改ざんといった破壊活動を防止し、常に安全なバックアップによる復旧を可能にする。
「Acronis Cyber Protect 16」提供開始