もう時期3月も半ばに差し掛かるが、外気は依然として冬の寒さ。本日8日は関東南部でも「大雪の恐れあり」ということで、油断できない。

さて雪の日に難儀するのが車の運転だが、X上では大雪の積もった高速道路で見かけた「近未来な光景」が話題となっていたのをご存知だろうか。

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■白線部分がなぜか「蛍光色」に…?

今回注目したいのは、元自衛官の軍事フォトライター・武若雅哉さんが投稿したポスト。「雪で線が隠れても分かるようになってた! すごい! 近未来的!」と綴られた投稿には、脇に大雪の積もった道路の写真が添えられていた。

東北自動車道

大雪の影響で「車道外側線」を示す白線が完全に隠れてしまっているのだが…なんと、白線部分がネオンサインを連想させる「緑の蛍光色」で発光していたではないか。

 

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■「分かりやすくてカッコ良い」と大人気

大雪の際はタイヤのスリップ問題に意識が向きがちだが、こうした視覚的なトラブルもドライバーにとっては非常に危険である。

ポスト本文にもあるように「近未来的」な方法で対策を講じた道路の様子は大きな話題となり、前出のポストは6,500件以上ものリポストを記録するほど。

他のXユーザーからは「スゴい、初めて見ました!」「分かりやすくて良い仕組みだと思う」「雪と戦い続ける地域ならではの技術」「めちゃくちゃカッコ良いな」など、称賛の声が多数寄せられていた。

そこで今回は件の道路の詳細を探るべく、ポスト投稿主・武若さん、ならびに「東日本高速道路株式会社」(NEXCO東日本)東北支社に話を聞いてみることに…。

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■仕組みも「近未来」すぎるモデルが…

若さんがこちらの光景に遭遇したのは、東北自動車道にて青森県内を走行していたときのこと。

実際に運転してみての感想について、武若さんは「路側帯の位置が分かりやすく、とても良かったです。降雪時期に多い『中央寄りの走行車両』が減っていたため、安全性が高まっているとも感じました」と、振り返っている。

続いてNEXCO東日本東北支社に話を聞いたところ、件の設備は「帯状ガイドライト」なる名称と判明。2020年より、東北自動車道に導入されたという。

設置の背景について、担当者は「道路の白線位置を緑色ライトで表示することにより、夜間の安全走行を支援する目的で設置をしています」と説明していた。

東北自動車道

「帯状ガイドライト」は、日没から日の出の時間帯にかけて自動点灯・消灯する仕組みとなっている。 なお、東北自動車道に設置されているものとは異なるが、製品の中には遠隔地からの点灯・消灯、霧などによる視界不良時に自動点灯する仕組みを有するタイプもあるそうだ。

設置エリアに関しては「(東北支社が管理している道路では)東北自動車道の松尾八幡平インターチェンジ(IC)〜安代ジャンクションJCT)のほか、安代 JCT〜青森 IC の一部の箇所に設置しています」とのこと。

担当者は「現在設置されている箇所での状況を踏まえ、今後の設置に関しても検討してまいります」と、今後の展開について語ってくれた。

 

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■NEXCO東日本が注意する大雪の日の対応

東北地方では今週末、雪が予報されている地域も少なくない。

大雪時の運転について、NEXCO東日本東北支社の担当者は「高速道路を利用される際、大雪の気象予測がある場合には、不要不急の外出を控えたり、 出発時間変更などの計画の見直し、重大事象発生時には広域的な迂回等の実施を行なって頂くなど、ご理解とご協力をお願いいたします」と、呼びかけている。

また「今冬期も雪氷対策を着実に実施し、関係機関との更なる連携強化を図りつつ24時間365 日、東北地方の安全・安心を守るための取り組み推進に努めてまいります」と、NEXCO東日本としての姿勢についても語ってくれた。

本格的な春の陽気が訪れるまで、まだまだ油断は禁物である。

 

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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力と機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

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