淡水巻貝の一種で水稲などを食い荒らす「ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)」。X(旧ツイッター)上では、除草目的で水田にジャンボタニシをまく人の様子を収めた画像が投稿されており、物議を醸しています。そんな中、農林水産省がジャンボタニシの放し飼いをしないよう、Xの公式アカウントで呼び掛けています。
卵や貝には「毒」「寄生虫」
農水省によると、ジャンボタニシは南米原産で、1981年に食用目的で台湾から導入されたということです。その後、全国で養殖場が500カ所ほど設置されましたが、養殖業者の廃業などによる放置が原因で、ジャンボタニシが水路や水田で野生化したといいます。
ジャンボタニシは、水田や水路で越冬し、田植え直後の軟らかい水稲苗を食い荒らします。ジャンボタニシの卵は濃いピンク色で「PV2」という神経毒が含まれているほか、本貝には人体に有害な寄生虫(広東住血線虫)がいる場合があるため、駆除する際はゴム手袋やゴミ拾い用トングなどを使う必要があるということです。
農水省は「除草目的であっても、未発生地域や被害防止に取り組む地域で放飼すると、周辺農地への拡散により悪影響を及ぼします。一度侵入・まん延すると根絶は困難です」とXで訴えた上で、「地域全体でまん延を防止しましょう」と呼び掛けています。
オトナンサー編集部
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