前代未聞のマッチアップが電撃決定した。
現地時間3月7日、米動画配信プラットフォーム『Netflix』は、来る7月20日（現地時間）に米テキサス州アーリントンにあるAT＆Tスタジアムで、元プロボクシングヘビー級世界王者マイク・タイソン（米国）と、お騒がせYouTuberで、プロボクサーのジェイク・ポール（米国）がボクシングで対戦すると発表した。
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現在27歳のジェイクは、登録者数2000万人超えを誇る人気YouTuberで、過去にアンデウソン・シウバ（ブラジル）やネイト・ディアス（米国）といった元UFC戦士らとボクシングマッチを実施して9勝（6KO）1敗と好成績を収めてきた。昨年からプロボクサー相手にエキシビションマッチを開始し、昨年12月と今年3月には連続して1回KO勝利を挙げていた。
かたや現在57歳のタイソンは、プロ戦績50勝（44KO）6敗というボクシング界では言わずもがなのレジェンドだ。20年11月にはロイ・ジョーンズJr.とエキシビションを行って引き分けていた。
話題性は十分。来年から米プロレス団体「WWE」の中継を行なうなどスポーツ界への本格参入を決めている『Netflix』が実施する初のイベントとして世界的な注目を集めるのは間違いない。ただ、タイソンとジェイクの年齢差は30。さしもの元世界ヘビー級王者とはいえ、運動能力の低下は否めず、危険な試合でもある。
ゆえに海外の識者からは試合を批判する声も上がっている。元UFC世界ミドル級王者で、殿堂入りも果たしているマイケル・ビスピン（英国）は、試合決定のニュースを知るや自身のX（旧ツイッター）を更新し、「恥を知るべきだ。そして最大の冗談は、こいつ（ジェイク）がその理由を微塵も理解していないことだ」と糾弾。さらに、辛辣な言葉で今回のマッチアップに異議を唱えている。
「自尊心のあるファイターが、自分が絶対的な全盛期あるタイミングで、57歳になった往年のレジェンドとの対戦を求めるわけがないんだ。金儲けは別にフェアプレーだ。けどな、“正統派のボクサー”ぶるのはやめろ。
Netflixは大成功だろうね。誰もがお金を稼ぐはずさ。でも、このガキ（ジェイク）は十分に稼いでいる。それがどの時点でファイターとして尊敬されるようになるのか。俺はこいつを嫌っているんじゃなくて、こいつの使う“ファイター”という言葉の定義に反しているだけだ」
早くも反発の声を招いているYouTuberと元ヘビー級王者による前代未聞の対戦。いずれにしても、今夏に様々な意味で世界を賑わせるカードとなるのは間違いない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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