最近は雪のピッチが話題だが、今度は雨のピッチが話題を呼んでいる。

話題を呼んでいるのは、6日に行われた女子ゴールドカップ準決勝のアメリカ女子代表vsカナダ女子代表の一戦。サンディエゴのスナップドラゴン・スタジアムで行われた試合だ。

先日はメジャーリーグサッカー(MLS)のレアルソルトレイクvsロサンゼルスFCの試合が雷で中断すると、1時間後に再開した際にはまさかの一面雪に覆われたピッチとなっていた。

今回は雪ではなく雨。ただ、想像しているレベルではなく、豪雨に見舞われたピッチは全体的に水に浸かっている最悪な環境だった。

所々水溜りになることはたまにあるが、全くボールが転がらない程の水溜り状態。ショートパスするままならず、アメリカはカナダのバックパスが止まったところを狙ってゴールを決めたほどだ。

一方で、この水溜まりのおかげでカナダは失点を免れることにもなっている。

選手たちは全く対応できずに、ボールは転がらず、ドリブルもままらないほど。元アメリカ女子代表MFのジュリー・ファウディは「非常識。試合を止めるべき」と批判した。

北中米サッカー連盟(CONCACAF)に対しては、批判が殺到。ただアメリカ『CNN』に対し広報担当は「フィールドが安全でプレー可能かどうかは主審の裁量に任されている」とし、許可を出したのは主審だとした。

ファンは「選手たちを危険に晒すのはおかしい」、「こんなのやるべきじゃない」、「大きな大会なのに信じられない」、「2度とやらないでほしい」、「あり得ないだろ」と、劣悪環境での試合開催に批判的な声が多く届いている。

アメリカはボールが止まることを利用し2ゴール。一方で、カナダは水溜りを嫌い空中戦を利用して2ゴールを記録。PK戦にもつれた中、アメリカが勝利。決勝でブラジル女子代表と対戦するが、決勝のスタジアムも同じスナップドラゴン・スタジアム。同じことにならないことを願うばかりだ。