女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「恋愛」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2020年3月14日 記事は取材時の状況)


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 恋人からのプレゼントは誰だって嬉しいもの。指輪や腕時計など、身に付けられるモノをもらうと、毎日つけて歩きたいと思う人も多いでしょう。


 しかし、そのプレゼントに「浮気監視の罠」が隠されているとしたら? 嘘のような本当の話、推理アニメのような出来事が、本当に起こってしまったのです。


◆ホワイトデーのお返しに万年筆をもらう



写真はイメージです(以下同)



 忘れられないギフトをもらったのは、東京で編集者として働く相田はるかさん(仮名・28歳)。ホワイトデーにもらったという彼女が忘れられないプレゼントは、万年筆だったそうです。


「仕事柄、ノートとペンはよく使うので、ホワイトデーのプレゼントとしてはとても嬉しかったです。今までしっかりした筆記用具を買ったことがなかったので、早速次の日から仕事のカバンに入れました。


 彼氏とは、当時付き合って半年。いい人だけど、束縛が強くカッとなってしまうことがあり、同棲を迫られていたのを私の方が断っている状態でした。自分もそろそろ結婚を考えたいけれど、今の彼で決めるべきか悩み、マッチングアプリで他の男性と会ったりしながらも、普段は優しい彼を振ることもできずモヤモヤする日々」


◆浮気相手とホテルへ、彼からの連絡はムシ



 ホワイトデーから2週間ほど経った金曜日、アプリで出会った男性とそのままホテルに行く流れになった相田さん。


「もともと貞操観念が薄い方で、ワンナイトラブワンナイトラブと割り切るタイプだったので、なんとなくまあいいかという気持ちでホテルにインして、男性とベッドでイチャイチャしていると、彼から電話が


 ここは寝ていたことでシカトしようと思い、サイレントにしてスマホを放置しました。ところが、数時間後スマホを見てみると、彼からは鬼電&LINEがきていました。着信15回という数字に恐怖を覚えながら、既読マークをつけない方法でLINEを確認してみると……。


お前が今何してるのか全部わかってるぞ』『そんなビッチだなんて思わなかった』というような、私を責めるメッセージが何件も来ていました」


 どうやら相田さんの浮気は、なんらかの理由でバレてしまったようです。とはいえ、同棲もしていない彼がどうやって、相田さんの浮気をリアルタイムで突き止めることができたのでしょうか。


◆家の前で待ってた彼と修羅場
 言わずもがな、この「浮気バレ」の原因となったのが、彼氏からもらった例の万年筆だったのだそう。万年筆が原因で浮気バレ……いったいどういうことだったのでしょうか。



「鬼電に驚きながらもその日は無視したままホテルに泊まり、翌日家に帰ると、玄関の前に彼氏が立っていました。私からしてみれば、彼のこういう粘着質なところが好きになれなかったところなのですが……言い逃れ出来そうもなく、一緒に部屋に入ると、そこからは修羅場です。


 なぜか私の昨日の浮気はモロバレしていて、LINEに不正ログインされたか、つけられていたか、謝りながらもどうして分かったのか聞きましたが、結局彼からは教えてもらえず。私としてはもう別れてもいいと思いながら、なんとかその日は彼氏を家から追い出して、バレた理由をいろいろ考えました」


 LINEに不正なログインな履歴はなく、尾行ならもう警察に相談するしかないか……と考えていた時に、ふと万年筆のことを思いだした相田さん。どうやらそのイヤな予感は的中していたようです。


万年筆に仕掛けられた罠とは



結局、その後彼を問いただしてみたら、その万年筆は小型カメラが仕掛けられていて、私の行動が全て彼に筒抜けだったことが分かったんです。気になって調べてみたら、専用アプリを使えばスマホで映像を確認しながら撮影できるみたいで…。まんまとモニタリングされてたってわけですよ。万年筆はカバンの中に入れてたけど、たぶん会話とか声でバレたんだと思います。


 でもいくら恋人どうしだとしても、盗撮・盗聴は犯罪です。そんな人とは一緒にいられないと言って彼と別れようとしましたが、粘着されてほぼストーカー状態と化してしまいました。結局半年ほど、実家や友人の家を渡り歩いてなんとか彼をふりほどくことができました。一生忘れることはできませんし、あれからモノとして残るプレゼントが怖くなってしまいました」


 恋人からもらったプレゼントに、カメラが仕掛けられているなんて誰が思うでしょう。しかし、あまりにも簡単に、通販で誰にでも手に入れることができてしまう盗撮グッズ。自分がもらったものの中に、カメラが仕掛けられていないと本当に言い切ることができますか?


 盗撮動画はアダルトサイトでも売買されることがあります。人からモノをもらう時は、そういう可能性が0ではないということも忘れないでください。


―シリーズ「思い出深いギフト」―


<文/ミクニシオリ イラスト/カツオ


【ミクニシオリ】1992年生まれ・フリーライター。ファッション誌編集に携わったのち、2017年からライター・編集者として独立。週刊誌やWEBメディアに恋愛考察記事を寄稿しながら、一般人取材も多く行うノンフィクションライター。ナイトワークや貧困に関する取材も多く行っている。自身のSNSでは恋愛・性愛に関するカウンセリングも行う。Twitter:@oohrin