ベティスのMFナビル・フェキルは、今夏にサウジアラビアへと移籍する可能性があるようだ。7日、スペイン紙『アス』が報じている。

 2019年夏にリヨンから加入したフェキルは今現在、ベティスでの“ラストダンス”を踊っているのだろうか。今冬、昨年11月に前十字じん帯の大ケガから復帰した同選手に対しては、サウジアラビアのいくつかのクラブが関心を寄せていた。ただ、選手本人がトップパフォーマンスに再び戻れることを証明するために残留を決断。しかしながら、来たる夏もサウジアラビア方面からの関心が継続されることは想像に容易く、フェキル自身がシーズン終了後に去就についての話し合いを行うことをベティス側に伝えている模様。これは、ベティコ(ファンの愛称)の心の中に、“ナビル・フェキル”というフットボーラーを最高の形で残して去りたいと考えていることに基づく行動と報じられていた。

 一方で、今冬のフェキル退団を容認する姿勢だったとされるベティス側だが、その理由はやはり金銭面にあるという。『アス』によると、慢性的な財政難に喘ぐベティスとしては、移籍金はもとより、チーム最高年俸である同選手が占めるサラーリキャップの数百万ユーロの解放を望んでいるとのこと。手薄となっているポジションを強化するためにも、サラーリキャップに空きを作る必要があるようだ。

 また『アス』は、前述した長期離脱中の昨夏にMFイスコを、さらに今冬にはMFパブロ・フォルナルスとクリエイティブ性に溢れる選手を獲得したことで、以前に比べるとチーム内における重要度が低くなっていることも大きいと指摘している。

 ここまでクラブ公式戦通算152試合に出場・28得点28アシストを記録し、そしてコパ・デル・レイ(国王杯)優勝にも貢献したフェキル。シーズン終了まで残り3カ月を切った、ピッチ上で魅せるプレーは、同選手の“ラストダンス”なのだろうか。

ベティス退団の可能性があるMFフェキル [写真]=Getty Images