『眞栄田郷敦写真集 A Beautiful Blink』が、講談社より5月20日に発売されることが決定。二階堂ふみが撮影を務め、役者同士だからこその上質な空間で紡がれた176ページのサイレント・ストーリーを届ける。

【写真】眞栄田郷敦、ワイルドなひげ姿、少年ぽさを感じさせるカットも!

 眞栄田郷敦と写真家としても非凡な才能を示す二階堂ふみが出会ったのは4年前。連続ドラマの共演者としてだった。ストーリー上、恋愛がらみの2人だったが、実はその撮影期間に表現者として強い絆で結ばれることになったそう。眞栄田は「俳優として駆け出しだった僕に、モノを作ることの姿勢を教えてくれたのは二階堂さんです」と最上級のリスペクトを覚え、二階堂は「この才能に満ちた青年の写真を撮りたい。豪快に見えて実は少年のように繊細な輝きを残したい」と被写体としての彼に惚れ込む。

 「いつか撮らせてね」と二階堂が投げた言葉に「僕でよければいつでも」と答えた眞栄田だったが、さらに多忙を極める2人がチャンスを得たのは3年後。それも2日間という打ち合せさえままならないスケジュール。それでも二階堂は「全然大丈夫。もう撮りたいものは決まっています」と自信を見せ、眞栄田は「二階堂さんにすべて任せてます。僕は現場に行くだけですから」と事前の衣装チェックさえしない信頼ぶり。

 こうして始まった撮影は、まさに俳優二人によるロードムービーの撮影のようだったという。初日は都内某所。スタジオを中心に少し無精ひげをたくわえたワイルドな眞栄田が覚醒するさまは、まさに、鳥肌が立つ凄みを感じさせる。UKロックアーティストを思わせる衣装から湿度100%の濡れ姿、夕景の屋上でのスーツ姿に本作のキービジュアルともいうべきふんどし姿…。しかし、シチュエーションは変わっても、カメラマンへの信頼にぶれは全く無し。

 二日目はとある浜辺の一軒家。アメリカンなシャツや海兵隊チックな衣装、ウッディーな室内にベッドでの姿もまた素直な少年ぽさを感じさせ、前日とは趣を異にしたボーイズライクな内面性が見える。俳優2人の感性に満ちた現場は、ゆったりとしながらも緊張感に包まれた不思議な雰囲気を醸し、新しい“何か”が生まれる、そんな予感を感じさせる空間になっていた。

 撮了間際には、二階堂はあまりの至福の時間とすべての一体感に感動し、涙したというエピソードも。そんななかで生み出された写真は見る者を圧倒する「力」に満ちている。

 1本の名画を味わうような重厚さが楽しめる本作品。エンタテインメントかつ、アートとしても成立するカットの数々は、まさに、役者同士でなければわからない、阿吽の呼吸から生み出された。ページをめくるほどに2人の信頼感や情熱の絆がセリフとなって聞こえてくるかのような珠玉のストーリーとなっている。編集に関しても2人が自ら時間をかけて手がけた構成に加え、装丁や使用する紙にもこだわり抜いた、「本物」の豊かさを感じさせる一冊に。

 タイトルの「A Beautiful Blink」は二階堂が名付け親。「美しい瞬きは眞栄田さんの強い目力と同時に、あの2日間の峻烈な輝きをイメージしました」と明かしている。

 なお、写真集には初版限定でオリジナル銀塩プリントが付く(全3種のうちランダムで1枚封入)。

 また、5月25日に東京・代官山蔦屋書書店にて写真集発売記念イベントの開催も決定。抽選で「眞栄田郷敦、二階堂ふみのトークショー+ダブルサイン本お渡し会」、先着で「2人からのお渡し会」を予定している。詳細は代官山蔦屋書書店のHPにて。

 『眞栄田郷敦写真集 A Beautiful Blink』は、講談社より5月20日発売。定価7700円(税込)。

『眞栄田郷敦写真集 A Beautiful Blink』、二階堂ふみの撮影の様子 (C)二階堂ふみ/講談社