本義は246バイパスです!

東名と新東名のあいだにもう1本! 「厚木秦野道路」

2024年現在、神奈川の圏央地域で「厚木秦野道路」の事業が進んでいます。国道246号バイパスとして位置付けられた、圏央道新東名・東名を相互に連絡するように計画された道路。ここ5~6年で工事が進み構造物も造られてきています。

厚木秦野道路は、圏央道の圏央厚木ICから西へ、Sの字を描くように計画された29.1km。新東名伊勢原大山IC)、東名(秦野中井IC)と接続し、さらに新東名(新秦野IC)へとつながる道路です。

とはいえ、事業化されているのは圏央厚木ICから厚木北ICまでの「厚木区間」3.6kmと、東名に並行して新東名伊勢原大山IC)・東名(秦野中井IC)と連絡する「伊勢原区間」「秦野区間」の計10km。このほか、新東名の新秦野ICと国道246号をつなぐ長いランプが、「秦野IC関連」として新秦野ICと同時に開通しています。

しかし、厚木秦野道路としては全体の半分以上が事業化されていないまま。いま事業化されている区間は、国道246号厚木市内(特に相模川の橋)や伊勢原市街地で発生している慢性的な渋滞の解消に主眼が置かれています。

この道路は無料の自動車専用道(設計速度80km/h)となる見込みです。未事業化区間も含めてできると、高速道路の迂回路としての効果を大いに発揮します。圏央道・東名が交わる海老名JCTを避けられるようになるだけでなく、混雑する東名の神奈川区間を“まるっと”迂回できるようになるといえます。

事業化された区間では、一部の橋脚や橋桁が出来上がっていますが、用地取得が取得しきれていません。「厚木地区」は2022年度末で用地取得率約69%、「伊勢原地区」約93%、「秦野地区」約7%といったところです。

現在は用地買収、埋蔵文化財調査、改良工事、橋梁工事を行うほか、2024年度は「伊勢原第一トンネル」の工事にも着手するそうです。

黄色が「厚木秦野道路」のイメージ。東名および国道246号の“ミニバイパスルート”と紹介されている(川崎国道事務所の動画より)。