太平洋序曲』『メリリーウィー・ロール・アロング』『イントゥ・ザ・ウッズ』などなど、挙げ出したらキリがないほど無数のヒット作を持つブロードウェイの巨匠ソングライター、スティーヴン・ソンドハイム(1930~2021)。その代表作のひとつであり、ティム・バートンが監督した映画版(2007)によっても広く知られる『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』が、本日3月9日(土)に東京建物ブリリアホールで開幕する。2007年に市村正親大竹しのぶ主演で初演された宮本亞門演出版の、8年ぶり5度目の上演だ。

舞台は18世紀末ロンドン。無実の罪で流刑に処されていた理髪師のベンジャミン・バーカー(市村)は、15年という長い年月を耐え忍んだ末に脱出し、フリート街に帰ってくる。かつての自分の店を訪ねた彼は、その階下で「ロンドン一まずい」パイ屋を営む昔なじみのミセス・ラヴェット(大竹)と再会。自分に罪を着せた悪徳判事ターピン(安崎求/上原理生)が、かつての妻を凌辱して狂死させた上に、娘のジョアンナ(唯月ふうか/熊谷彩春)を養女にしているとラヴェットから聞かされた彼は、怒りに燃えて復讐を誓う。素性を隠してスィーニー・トッドと名乗り、パイ屋の上に再び理髪店を構えた彼とラヴェットが思いついた、奇想天外で荒唐無稽な復讐計画とは――。

出演はほかに、フリート街をたむろして不吉な予言を吐く乞食女役のマルシアジョアンナと恋に落ちる水夫アンソニー役の山崎大輝/糸川耀士郎、ターピンの部下ビードル役のこがけん、ラヴェットを慕う孤児トバイアス役の武田真治/加藤諒ら。市村スウィーニーと大竹ラヴェット、唯月ジョアンナ、安崎ターピン、武田トバイアス以外は今回が初役となる。ソンドハイム×宮本亜門×市村正親×大竹しのぶの最強タッグが生んだ“最恐のホラー・エンターテインメント”と名高いミュージカルに、新キャストの面々は一体どのような風を吹かせてくれるのだろうか。

ミュージカルスウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』稽古場ダイジェスト


文:熊田音子

<公演情報>
ミュージカルスウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師

作詞・作曲:スティーヴン・ソンドハイム
脚本:ヒュー・ホイラー
演出:宮本亞門

【キャスト】
スウィーニー・トッド役:市村正親
ミセス・ラヴェット役:大竹しのぶ
ほか

2024年3月9日(土)~3月30日(土)
会場:東京建物Brillia HALL
※宮城、埼玉、大阪公演あり

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/sweeneytodd2024/

公式サイト:
https://horipro-stage.jp/stage/sweeneytodd2024/

ミュージカル『スウィーニー・トッド』