さまざまなあるあるネタを漫画で描いている山田全自動 (@y_haiku)さんの「山田全自動のあるある日記」。ちょんまげに着物姿という江戸時代の町人風のキャラクターが、日常のふとした瞬間に感じる喜怒哀楽や違和感を1コマに切り取った作風で注目を集め、読者から多くの反響が寄せられている。今回、作者の山田全自動さんに人気漫画の創作について舞台裏を聞いた。

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浮世絵タッチの作風は「『北斎漫画』を模写し始めたのがきっかけです」

イラストレーターやwebデザイナーなど、漫画家以外にもさまざまな肩書きを持つ山田さん。絵を描き始めたきっかけについて、「本業としているwebデザインの仕事がきっかけになっています。webサイト内のコンテンツの1つとして、イラストを描いてほしいという依頼が多かったので、自分で描くことができれば、より仕事がスピーディーになるし、デザインのバリエーションも広がるのではないかと思って、練習でイラストを描くようになりました」と明かす。

本作のような“浮世絵タッチ”の作風となるまでの経緯を尋ねると、「葛飾北斎が作った絵手本集の『北斎漫画』を模写し始めたのがきっかけです。ただ、きちんと学んだわけではありませんので、あくまでも浮世絵「風」という感覚でやっています(笑)」と告白。とは言え、誰もが浮世絵風と認識できるのも山田さんの画力があってこそではないだろうか。

“あるある”ネタを描く上で大変なことは「やはりネタ切れです(笑)。ネタ切れにならないように、日々メモなどをしてストックするようにしています」とのこと。そんな中で最も反響があった”あるある”ネタが、この「子供の頃勘違いしていた事あるある」だったのだそう。

読者とブログでつながる山田全自動さんに今後の目標を聞いたところ「書籍をもっと出すこと、そして10万部を超えることが密かな目標です」と語ってくれた。

本作の他にも、福岡在住の山田さんが博多のよさを描いた「山田全自動の福岡暮らし 」は、Kindleで無料で読むことが可能。「出張の食事のときに店を調べて行く」「福岡市民必須グルメ満載」と、ローカルならではの情報網で人気を集めている。そちらもぜひチェックしてみよう。

取材協力:山田全自動 (@y_haiku)

子供の頃勘違いしていた事あるあるでござる/画像提供:山田全自動(@y_haiku)