ラ・リーガ第28節、カディスvsアトレティコ・マドリーが9日にエスタディオ・ヌエボ・ミランディージャで行われ、ホームのカディスが2-0で勝利した。

前節、ベティスとの名門対決をモラタのゴールなどで2-1と競り勝って公式戦4試合ぶりの白星を挙げた4位のアトレティコ。週明けに逆転突破を目指すチャンピオンズリーグ(CL)のインテル戦を控える中、降格圏の18位に沈むカディスとのアウェイゲームに臨んだ。

CLへ弾みを付けつつ、トップ4死守へ勝ち点3が必須の一戦では前節から先発1人を変更。バリオスに代えてサウールをインテリオールで起用した。

試合は立ち上がりから膠着状態が続く。ボールの主導権を握るアトレティコだが、[4-4-2]のコンパクトな守備陣形で守るカディスの集中した守備を前になかなか効果的に前進することができず。左サイドのリーノを起点に打開を試みるが、シュートまで持ち込むことができない。

互いにフィニッシュまで持ち込めないクローズな展開が続く中、ホームのカディスがワンチャンスを生かす。24分、相手陣内中央で巧みなプレス回避を見せたロベルト・ナバーロが左のハビ・エルナンデスに預けて内側でのランニングでボールを受け直し、左サイド深くに流れるソブリーノに繋ぐ。ソブリーノが左足で入れた正確なダイレクトクロスをゴール前にフリーで走り込んだフアンミが頭で合わせた。

格下相手に先制を許したアトレティコはすぐさま反撃を開始。27分にはデ・パウルのパスを受けたリーノがボックス左に持ち込んで右足シュート。31分にはモラタからの浮き球パスに反応したデパイがボックス中央でシュートに持ち込むが、いずれのシュートもGKレデスマの好守に阻まれる。

一連の攻撃をきっかけにここから畳みかけたいシメオネのチームだが、以降はカディスに押し返されてしまい、攻撃の糸口を見いだせぬまま前半を1点ビハインドで終えた。

シメオネ監督は逆転を目指す後半に向けてハーフタイムに3枚替えを敢行。サウール、デ・パウル、デパイを下げてモリーナ、リケルメ、アンヘル・コレアを投入。この交代で[4-4-2]の布陣に変更した。

リスクを冒して前に出る中、相手を自陣深くに押し込むことに成功したアトレティコ。その流れからコレアらがフィニッシュに持ち込んでいくが、決定機まであと一歩という状況が続く。

すると、後半もカディスがワンチャンスを活かして先にゴールをこじ開ける。64分、最後尾のハビ・エルナンデスがロングボールを前線に送ると、目測を誤ったDFガブリエウが完全に被ってクリアし損ねたボールに抜け出したフアンミがピッチに叩きつける右足ボレーシュートをゴール左隅に流し込み、ドブレーテを達成した。

これで厳しくなったアウェイチームはリーノ、コケを下げてフェルメーレン、トップチームデビューのエル・ジェバリを続けて投入。72分にはリケルメからの正確な左クロスをボックス中央でフリーのジョレンテが頭で合わすが、左隅を捉えたシュートはGKレデスマビッグセーブに阻まれた。

後半終盤にかけてもゴールを目指して攻め続けたアトレティコだったが、選手交代でプレー強度を維持したカディスの集中した守備を前に一矢報いることも叶わず。

この結果、カディスにリーグ戦24試合ぶりの3勝目を献上したアトレティコは、CLインテル戦を前に大きな不安を残す敗戦を喫することになった。

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