ドラゴンボールの主人公である孫悟空をはじめ、多くのキャラクターが愛された鳥山作品。その影響力は各国で広まっている。(C)Getty Images

 3月8日に逝去した漫画家の鳥山明氏に哀悼は各界で広まった。

 数々の名作とともに、親しみのあるユニークなキャラクターを世に生み出した。『ドラゴンボール』をはじめ、『Dr.スランプ』など鳥山氏が描いた作品は、日本だけでなく、世界中の人々を興奮させ、創造性を生んだ。

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 スポーツ界にも鳥山氏の作品を愛する人は多く、急逝にショックは広まった。そうしたなかで、アルゼンチンの古豪インデペンディエンテは、試合前に興味深い手法で、日本が生んだ名作者への愛を表した。

 現地時間3月8日に行われた強豪リーベル・プレートとの大一番を前にしたトレーニングの最中だった。本拠地『エスタディオ・リベルタドーレス・デ・アメリカ』に流れたのは、鳥山氏の代名詞とも言える人気作『ドラゴンボール』のアニメ版の主題歌である「CHA-LA HEAD-CHA-LA」のスペイン語版だった。

CHA-LA HEAD-CHA-LA 何が起きても気分はへのへのカッパ~」

 いまや影山ヒロノブ氏が歌う日本語の歌詞が世界で歌われるほどの人気テーマソングだ。これをインデペンディエンテは、リーベルという強敵を前にした練習でモチベーションアップのために流したのである。

 試合は1-1で引き分けに終わったものの、南米の古豪が行った鳥山氏のリスペクトに溢れた行動は、小さくない反響を呼んでいる。アルゼンチンの大手紙『Ole』が「エポックメイキングなシリーズの生みの親であるアキラ・トリヤマさんへの素晴らしいオマージュだ」と紹介すれば、地元放送局『Tyc Sports』も「サッカー界はドラゴンボールの作者に敬意を表し続けており、彼らもその一人だ」と強調。「思い出深い日本のアニメシリーズの曲が流れてきたのを聞いて時、我々も、そしてファンも驚いた」と伝えている。

 時代を切り開いてきた革新的な作品は世界中から愛された。そんな鳥山明氏に対する読者の敬意はスポーツ界でも溢れかえっている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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