乃木坂463月10日、埼玉・さいたまスーパーアリーナにて「12th YEAR BIRTHDAY LIVE」DAY4を開催。卒業を控える山下美月にとって8回目、そして最後の「BIRTHDAY LIVE」となった。

【写真】山下美月にとって最後の楽曲となるセンター曲「チャンスは平等」を初披露

乃木坂46メジャー・デビュー記念日を祝う、毎年恒例の「BIRTHDAY LIVE」。12周年の今年は、2011年から2014年までの期間にリリースされた楽曲で構成されるDAY1、2015年から2017年までの期間にリリースされた楽曲で構成されるDAY2、2018年から2020年までの期間にリリースされた楽曲で構成されるDAY3、そして、2021年から2024年までの期間にリリースされた楽曲で構成されるDAY4と、4日間にわたって開催された。

■DAY4は「おひとりさま天国」で幕開け

最終日であるこの日は、グループからの卒業を2月に発表した3期生・山下美月にとって最後のBIRTHDAY LIVE。メンバー登場前の「OVERTURE」からファンのボルテージは最高潮で、会場には地鳴りのような歓声が鳴り響いた。

1曲目は5期生・井上和がセンターを務める33rdシングル「おひとりさま天国」。井上が「BIRTHDAY LIVE最終日、声出す準備できてんのかー!」とあおり、メンバーは力強いパフォーマンスを披露した。

続けて、遠藤さくら賀喜遥香によるWセンター曲「Monopoly」、久保史緒里と山下によるWセンター曲「人は夢を二度見る」と歌い上げた後、MCへ。

キャプテン・梅澤美波に「ヤマ、最終日来ちゃったけど」と話を振られた山下は「寂しい」と本音を吐露。その上で、「終わってほしくないなと思っていたんだけど、昨日までの3日間、本当にすてきなライブをみんなで作ることができて、今日もちゃんとみんなで無事完走させられたら、本当に歴史に残るライブになると思うので、みんなで一つになって、最後までよろしくお願いします!」と語った。

遠藤さくらと距離を縮めた中西アルノに菅原咲月「ずるい!」

その後は、与田祐希と筒井あやめセーラー服で歌う「ざぶんざざぶん」、元メンバーの山崎怜奈から清宮レイがセンターを引き継ぎ歌った「錆びたコンパス」など、8曲を続けて披露。

2度目のMCコーナーでは、遠藤が「この期間、(中西)アルノちゃんとお互いにちょっと気にしてね。距離が縮まっています」と告白。同期の菅原咲月に、中西が「うらやましいだろ」と言うと、菅原は「めっちゃうらやましい。さっき、オープニングが始まる前に遠藤さんとちょっとだけお話して『うれしい!』ってなってたんですけど、そんな距離がアルノと縮まってるなんて知らないもん! ずるい!」と頬を膨らませていた。

■DAY4で5期生楽曲が登場

そして、3期生による「僕が手を叩く方へ」、4期生による「ジャンピングジョーカーフラッシュ」の後には、5期生が「絶望の一秒前」「いつの日にか、あの歌を…」をパフォーマンス。次に3、4期生も登場し、全員で「17分間」を歌うと、会場はさらなる盛り上がりを見せた。

BIRTHDAY LIVEの4日目で登場した5期生楽曲に、小川彩は「デビューから振り返ってきました乃木坂46の歴史に、ついに5期生が登場しました!」としみじみ。

5期生加入から2年間の思い出を聞かれた井上は「あまりにありすぎて、ここで何を厳選して話すのかめちゃくちゃ悩んだ」とした上で、オーディション後に各メンバーの面談が行われた際に、出会ったばかりの5期生メンバーが仲良く人狼ゲームを行っていたエピソードを披露。井上は「本当に30分前に会った子よ? 『このメンバーで合格しました』ってなって、30分たったら、何年来の友達ですか、みたいな雰囲気」と笑っていた。

和やかな一方で、小川は「先日、6期生の募集の発表がありました。あと数カ月後、私たちに後輩ができるということです。この2年間、私たちは先輩にたくさん甘えさせてもらって、少しずつ成長してこれたかなと思うんですけど、これからは甘えてばかりはいられません」と気を引き締める。「私たちが見てきた先輩たちのように、強く格好良い姿を後輩たちにも見せられるように、5期生全員でこれからももっともっと頑張っていきたいと思います」と意気込むと、会場からは大きな拍手が送られた。

山下美月「このグループは私にとっての宝物」

その後も中西がセンターを務めた「Actually...」、賀喜のセンター曲「君に叱られた」などで大いに盛り上がったBIRTHDAY LIVEもいよいよ終盤。MCで「少しお話していいですか」と切り出した山下は「私自身はこのBIRTHDAY LIVEで、BIRTHDAY LIVE自体が最後になっちゃうんですけど、すごく寂しいです」と声を詰まらせる。

「本当にこのグループは私にとっての宝物なんですけど、これからも皆さんに大切に見守って、そして育てて、一緒に歩んでくださったらうれしいなと思っています」とファンに呼びかけ、「次のBIRTHDAY LIVEには、私自身はもういないんですけど、きっとここにいる3期生、4期生、5期生、そして新たに入ってくる6期生がすてきな未来を作ってくれると信じています。来年もBIRTHDAY LIVEができたらいいですね。私も客席で見ているかもしれない。これからの輝く未来を作っていくために、これからも乃木坂46の応援をよろしくお願いします」と乃木坂46の未来に思いを馳せた。

山下のセンター楽曲「僕は僕を好きになる」で本編は終了。そして、アンコールの後には4月10日(水)リリースの35thシングル「チャンスは平等」を初披露した。

同曲は、誰にだってチャンスがあることを前向きに歌うダンスミュージック。この曲が乃木坂46として参加する最後の楽曲となるセンターの山下は「まさかの35枚目シングル、ディスコソングとなっております! ミラーボールも回ってましたね(笑)。この楽曲は、皆さんで一緒に掛け声ができる部分があったり、振り付けもすごく覚えやすい振り付けになっているので、これからもライブとかで盛り上がっていってほしいなと思います。個人的にはこのシングルが最後の参加になるので、皆さんと、そしてメンバーとも笑顔で終わることができるんじゃないかなとワクワクしてます」と楽しそうに話した。

アンコールの2曲目には「他人のそら似」、3曲目には「好きというのはロックだぜ!」を歌い、会場はさらにヒートアップ。最後には乃木坂46のライブではおなじみの「乃木坂の詩」で、4日間124曲披露のBIRTHDAY LIVEは幕を下ろした。

◆取材・文=山田健史

乃木坂4612th YEAR BIRTHDAY LIVE」DAY4

3月10日(日)◇埼玉・さいたまスーパーアリーナ

セットリスト

00.OVERTURE

01.おひとりさま天国

02.Monopoly

03.人は夢を二度見る

04.価値あるもの

05.ざぶんざざぶん

06.もしも心が透明なら

07.アトノマツリ

08.命の冒涜

09.錆びたコンパス

10.悪い成分

11.思い出が止まらなくなる

12.僕が手を叩く方へ

13.ジャンピングジョーカーフラッシュ

14.絶望の一秒前

15.いつの日にか、あの歌を…

16.17分間

17.Wilderness world

18.踏んでしまった

19.Actually...

20.最後のTight Hug

21.ここにはないもの

22.誰かの肩

23.ごめんねFingers crossed

24.バンドエイド剥がすような別れ方

25.全部 夢のまま

26.君に叱られた

27.僕は僕を好きになる

アンコール

EN1.チャンスは平等

EN2.他人のそら似

EN3.好きというのはロックだぜ!

EN4.乃木坂の詩

乃木坂46「12th YEAR BIRTHDAY LIVE」DAY4より/(C)乃木坂46LLC