3月29日(金)より全国公開されるクリストファー・ノーランの監督最新作『オッペンハイマー』が、IMAXに加えて35mmフィルム、Dolby Cinemaでの上映が決定。全国公開に先駆けた3月25日(月)には都内の3劇場で同日同時刻に特別先行上映となるトリプル“TOKYOプレミア”も開催される。

【写真を見る】本作のためだけに開発された65ミリカメラ用モノクロフィルムを用い、史上初となるIMAXモノクロ・アナログ撮影を実現させたクリストファー・ノーラン

本作は、第2次世界大戦下、世界の運命を握った天才科学者J・ロバートオッペンハイマーの栄光と没落の生涯を実話にもとづいて描く物語。2023年7月の全米公開を皮切りに、世界興収10億ドルに迫る世界的ヒットを記録。実在の人物を描いた伝記映画として歴代1位となっている。

ノーランが監督と脚本を務め、主演のキリアンマーフィーほかエミリー・ブラント、マット・デイモンロバートダウニー・Jr.、フローレンス・ピュー、ジョシュ・ハートネット、ケイシー・アフレック、ラミ・マレック、ケネス・ブラナーらが出演。ノーランは、IMAX65ミリと65ミリ・ラージフォーマット・フィルムカメラとを組み合わせた、最高解像度の撮影を実践。また本作のためだけに開発された65ミリカメラ用モノクロフィルムを用い、史上初となるIMAXモノクロ・アナログ撮影を実現した。IMAX撮影による、天才科学者の頭脳と心を五感で感じさせる極限の没入体験が味わえる作品に仕上がっている。

このたび、IMAX35mmフィルム版&Dolby Cinemaで特別先行上映となるトリプル“TOKYOプレミア”の開催が決定。史上初の3劇場で同日同時刻開催となるTOKYOプレミアは、3月25日(月)19:00より、TOHOシネマズ新宿にてIMAX版、109シネマズプレミアム新宿で35mmフィルム版、新宿バルト9でDolby Cinema版を特別先行上映する。また29日(金)の日本公開初日より、最先端技術による映像と音響でかつてない没入感が味わえるDolby Cinema、フィルム撮影にこだわり続けるノーランによる監督作品を、特別な質感で鑑賞できる35mmフィルム版の同時公開も決定した。

ノーラン曰く「私たちは、オリジナル・ネガの粒状感や質感、アナログ的な色彩を35mmに凝縮した非常に効果的な35mm版を制作しました。それは、観客の皆さんに観ていただける素晴らしい上映フォーマットです」。さらに「35mmプリントを上映し、観客にアナログ体験を提供できる場所がまだ世界にあることに、私はとても興奮しています。なぜなら、映像の奥行きや色の表現が重要だからです。それは、観客がもっと没入感のある体験をすることを可能にし、映画の世界にもっと入り込むことができるのです」と語っている。

IMAX版で、ノーランは2種類のアスペクト比(画角)を使用。「『ダークナイト』(08)以来、私はIMAX上映用に複数のアスペクト比を採用してきました。その理由は、ネイティブIMAXフォーマットは背が高いからです。そのため、IMAXフォーマットを見せたい、観客をアクションに没入させたい重要なシーンでは、巨大なIMAXスクリーンを可能な限り高く広げるのです。そして、それ以外の素材は、2x2のアスペクト比で従来通りに撮影しています。ストーリーの特にドラマチックな場面では、スクリーンを高く広げて、それ以外の場面ではスクリーンを狭めています。これは私がもう何年もやっていることで、私にとってクリエイティブなレバーを引くことができる面白い表現ツールなのです」と明言している。

ついに日本でも全貌が明らかになる『オッペンハイマー』。これまで映像に並々ならぬこだわりを示してきたノーランが手がける最新作をぜひ複数のフォーマットで目撃してほしい。

文/スズキヒロシ

『オッペンハイマー』3月25日に都内3劇場で史上初となるトリプル"TOKYOプレミア"開催決定!/[c]Universal Pictures. All Rights Reserved.