本プレスリリースは、NanoString Technologies, Inc.が2024年2月26日付けで発表した英文プレスリリースを日本語に翻訳しています。プレスリリースの正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

シアトル --(BUSINESS WIRE)-- ライフサイエンス領域で基礎研究・トランスレーショナル研究のための技術を提供する主要企業であるNanoString Technologies, Inc.(NASDAQ: NSTG、以下ナノストリング)は2024年2月26日、昨年9月に欧州統一特許裁判所(以下、「UPC」)のミュンヘン支部が下したナノストリングのCosMx(TM)空間分子イメージャー(SMI)に対するEUにおける仮差し止め命令について、UPC控訴裁判所がこれを覆したことを発表しました。この判決により、ナノストリングは、仮差し止め命令のもとにあったUPCに加盟している16ヵ国でCosMx製品すべての販売をただちに再開することが可能となりました。裁判所による詳細な判決文では、欧州特許4108782B1(「782特許」)で主張されている請求事項が無効であるとの重大な懸念があるとし、「当該特許の法的有効性は立証されない可能性が非常に高い」と指摘しています。


CosMx空間分子ーイメージャーによるシングルセル空間解析

UPCに加盟している16ヵ国で、CosMx製品すべての販売をただちに再開予定

ナノストリングのPresident and CEOであるBrad Grayは次のように述べています。「当社はこの訴訟において、当社に対し10x社とHarvardが主張している特許は無効であると当初から訴えてきました。今回の裁判所の判決は、私たちの見解を強く支持するものです。当該特許の有効性について詳細に検討してくださったUPC控訴裁判所に感謝いたします。当該特許が先行技術に基づき無効である『可能性が極めて高い』との裁判所の判断により、当社の正当性が立証されたと感じています。

Grayはさらに次のように述べています。「2021年より10x社が市場においてナノストリングなどの革新的企業数社に対し提起してきた非常に疑わしい訴訟は、研究技術領域での競争を抑圧し、科学と公共の利益に悪影響を及ぼすと考えられるものでした。今回の判決により、ナノストリング、そして科学の自由を支持する方向に向かうと信じています。10x社は無効かつ不当な特許の行使を求めることにより、科学の進歩を著しく妨げ、ナノストリングのお客様、従業員、投資家の皆様に重大な損害を及ぼしました。ナノストリングは今後も積極的に係争を継続し、原告による不当な仮差し止め命令によりもたらされた悪影響に対する損害賠償請求を行う予定です。しかし、この手続き中も、訴訟とは対照的なイノベーションに資源を投入するという私たちのミッションに真摯に取り組み続けることに変わりはありません。」

今回の判決により、EUにおけるUPC加盟16か国すべてにおいて仮差し止め命令が解除となります。これとは別に、関連する欧州特許2794928 B1(「928特許」)について12月に下された判決では、ドイツミュンヘン上級地方裁判所は、保証証券の支払いを条件として、ドイツにおけるCosMx製品の販売に対する差し止め命令の解除を命じました。ナノストリングは、今回のUPCの判決を踏まえ、ドイツにおいて次にどのように対応すべきか検討中であり、現時点ではドイツにおける差し止め命令は継続中です。

2月初旬、複数の著名科学者がopen letter to Genetic Engineering News (Genetic Engineering Newsへの公開書簡)において、特許訴訟が空間生物学分野に及ぼしている悪影響について警鐘を鳴らし、独占禁止法違反訴訟を呼びかけました。ナノストリングは、他のあらゆる空間解析システムを上回る空間トランスクリプトミクス能力と空間プロテオミクス能力を兼ね備えた極めて高度な空間生物学ツールを科学界に提供しています。ナノストリングは、CosMx SMI製品がゲノムとその機能の解明を支援し、画期的な科学的発見を促すことにより、世界中の患者さんの命を救う医学の進歩に貢献していることを誇りとしています。CosMx SMIプラットフォームは、これまでに約180のお客様の施設に導入されています。


日本では、2024年3月28日(木)~30日(土)に名古屋国際会議場で開催される113回日本病理学会総会にて、ナノストリングは3月28日にランチョンセミナーを開催いたします

国立感染症研究所 感染病理部の片野晴隆先生に、CosMxシングルセル空間解析による結核・抗酸菌症の手術標本でのSPP1陽性マクロファージの同定について、ご講演をいただきます。CosMx Human 1K Universal PanelからのデータとIn SituCor解析により、抗酸菌症の肉芽腫形成にSPP-1の関与が示唆される解析結果が示されました。抗酸菌症の肉芽腫形成とがん免疫チェックポイント因子との関連が明確になれば、今後の治療法も期待される大変興味深い講演です。「夢を語る」から「実現する」へ。CosMxによるハイプレックスパネルでのトランスクリプトーム解析のパワーを実感してください。

セミナー詳細はこちらから。


「夢を語る」から「実現する」へ。トランスクリプトームとタンパク両方でのハイプレックスな空間オミクス解析が、生物学に革新をもたらします。

NanoStringについて

空間生物学のリーダーであるNanoString Technologiesは、革新的な発見とトランスレーショナルリサーチソリューションのエコシステムを提供し、お客様が生物学の世界をマッピングできるよう支援しています。GeoMx(R)デジタル空間プロファイラーは、空間的な全トランスクリプトミクスおよびプロテオミクスのための全組織イメージングのパワーと遺伝子発現およびタンパク質データを組み合わせた柔軟で一貫性のあるソリューションです。CosMx(TM) 空間分子イメージャーは、空間マルチオミクスを搭載したシングルセルイメージングプラットフォームであり、研究者はネイティブ環境で単一細胞をマッピングし、1回の実験から深い生物学的洞察と新しい発見を抽出することができます。AtoMx(TM)空間バイオインフォマティクスプラットフォームは、高度な分析とグローバルコラボレーション機能を備えたクラウドベースのインフォマティクスソリューションであり、いつでもどこでも強力な空間生物学の洞察を可能にします。当社の研究ツールの基盤となるnCounter(R)解析システムは、何百もの遺伝子、タンパク質、miRNA、またはコピー数多型の発現を高感度かつ高精度で容易にプロファイリングする安全な方法を提供します。

詳細については、www.nanostring.com をご覧ください。

将来予想に関する記述

本ニュースリリースには、1933年連邦証券法27A条、1934年証券取引法21E条および1995年米国私募証券訴訟改革法の定義における将来予想に関する記述が含まれています。これらの将来予想に関する記述とは、将来、新製品を発売・出荷する計画や当社製品の需要予測に関する記述などです。このような記述は、リスクおよび不確実性を伴う現時点の仮定に基づくものであり、実際の結果は大きく異なる可能性があります。このようなリスクおよび不確実性の多くは当社の支配の及ばないものであり、例えば、当社製品の市場受容性、一般的な国内外の経済市場の悪化、係争中の訴訟の影響、競合の影響、販売量の増加、マーケティングおよび製品開発が営業経費に及ぼす影響、製造および製品開発の遅延等の予期できない問題などのほか、米国証券取引委員会に提出済みの当社資料に記載しているリスクがあります。これらの将来予想に関する記述は、本文書の日付時点においてのみ有効な記載です。ナノストリングはこれら将来予想に関する記述を更新する義務は一切負わないものとします。

NanoString、NanoString Technologies、ナノストリングのロゴ、GeoMx、AtoMxおよびnCounterは各地域におけるNanoString Technologies, Inc.の商標または登録商標です。

お問合せ先:

ナノストリングテクノロジー

japanmarketing@nanostring.com

配信元企業:NANOSTRING TECHNOLOGIES, INC.

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ