パレス戦でも持ち前のスキルを見せつけ、圧倒した井上。その異次元の強さに熱視線が注がれている。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 ボクシング史に残る大一番には、文字通り世界中から熱視線が注がれている。来る5月6日東京ドームで行われる世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)とWBC1位のルイス・ネリメキシコ)によるタイトルマッチだ。

【動画】戦慄の45秒間 世界を震撼させた井上尚弥の圧倒的KOシーンをチェック

 東京ドームで、ボクシングの世界戦が行われるのは、1990年2月11日マイク・タイソンとジェームス・ダグラス(ともに米国)がヘビー級王座戦を繰り広げて以来、34年ぶり。加えて井上とネリのメインマッチを筆頭に4大世界戦が組まれるとあって、一大興行として大きな話題を集めている。

 すでに各国でも大々的に報じられている。数多の名格闘家を輩出してきたクロアチアの日刊紙『Slobodna Dalmacija』は「信じられない! 5万人もの人々がモンスターを見にやってくる。日本の“獣”はまだ誰にも飼いならされていない」と銘打った記事を掲載。そのなかで「イノウエボクシング界の真の破壊者であり、絶対王者である。彼に挑むネリは、キャリア最大の勝利を得るチャンスを得た」と伝えた。

 もっとも、多くのメディアの下馬評がそうであるように、同紙も井上有利の見方だ。挑戦者としてリングに立つネリについて「しかし、日本に出向いてイノウエと戦うことは、彼にとって間違いなく最も困難な仕事だ」と強調。そして、次のように試合の行方を予想する。

「なぜならネリの目の前に立つ男は、26戦全勝、23KOを誇る無敵のマシンなのだ。ナオヤ・イノウエは、現在のボクシング界で世界最高の一人だ。激しい戦いになると予想はできるが、無敵の日本人が勝利の有力候補と見られている」

 今月6日に行われた試合発表の記者会見で「圧倒的な差で勝つことができたら、また自分のキャリアの中でステップアップができると思う」と自信を漲らせた井上。ボクシングに「絶対」は存在しないが、欧州メディアでも迫力に満ちた“モンスター”を推す声は根強いようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

井上尚弥との対戦は「最も困難だ」 欧州紙もネリの苦闘を予想!「イノウエはボクシング界の真の破壊者」