居間からサイエンス

毎週水曜よる10時から放送されている『居間からサイエンス』(BSテレ東)。2023年10月4日放送分「地球誕生の謎に迫る!地下2600キロの大発見」で、第65回科学技術映像祭の文部科学大臣賞を受賞した。

 
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■第65回科学技術映像祭10年ぶりの受賞

同番組の第23回放送回で、第65回科学技術映像祭の文部科学大臣賞(研究・技術開発部門)を受賞した。BSテレ東の番組の受賞は10年ぶりだ。今回、文部科学大臣賞を受賞した内容は、20日よる10時から再放送される。

2023年4月にレギュラー放送がスタートした同番組は、加藤浩次と須黑清華アナウンサーがMCを務め、各分野で活躍するサイエンティストを迎えて難しいと思われがちな科学技術をやさしく解説。開発秘話や人柄までインタビューなどを通じて掘り下げ、視聴者の知的好奇心をくすぐるとともに、理系人材の育成を後押しする内容となっている。

27日からは番組名を『いまからサイエンス』とリニューアルし、わかりやすく伝えるというコンセプトは保ちながら、より科学に特化した番組に生まれ変わる予定だ。

 

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■受賞番組の放送内容

居間からサイエンス 居間からサイエンス

この回のサイエンティストは、地球の内部構造について研究している東京大学の廣瀬敬教授。

地下2,600キロよりも深いマントルの底が「ポストぺロブスカイト」という物質でできていることを発見し、地球科学史において30年ぶりの大発見として世界中を驚かせた。地球の中を知ることで、その成り立ちや生命誕生の謎が解き明かされていくという。

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地球のコアには海の50倍の水が存在し、火星には生命がいる可能性があるなど独自の説を提唱している廣瀬教授。ダイヤモンドを使った特別な装置で驚きの発見を続ける教授に加藤がとことん聞き込む。

 

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■「制作者冥利に尽きる」

プロデューサーの林祐輔氏からのコメントがこちら。

林氏:宇宙開発のニュースが騒がしい。月へ、火星へ、木星へ…一方で、地球について我々はどこまで理解しているのだろう? 人類史上、地下を、どこまで深く掘ったことがあるか、ご存じだろうか? じつは、わずか12キロまでしか到達していないのだ。

 

頻繁に流れる地震速報、気温は2月なのに20°Cを記録した。地球は本当に大丈夫だろうか? そんな今だからこそ、地球の内部構造に目を向けてみよう、そんな思いが、このテーマを取り上げるきっかけだった。

 

すると、話はどんどん膨らみ、地球誕生の秘密のみならず、火星に生命が存在する可能性まで広がった。我々の目の付け所、丁寧な取材、そして番組構成が評価されたのだとしたら、制作者冥利に尽きる。

 

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■科学技術映像祭とは

優れた科学技術映像を選奨することで科学技術への関心を喚起するとともに、その普及と向上をはかり、社会一般の科学技術教養の向上に資することを目的として1960(昭和35)年より開催。今回が第65回。

最優秀作品は内閣総理大臣賞(1作品)、文部科学大臣賞は「自然・くらし部門」「研究・技術開発部門」「教育・教養部門」の各3部門に対し1作品ずつ表彰される。

加藤浩次MC『居間からサイエンス』 第65回科学技術映像祭の文部科学大臣賞を受賞