近頃、SNSで「サレ妻」や「サレ夫」、「シタ妻」や「シタ夫」という単語を目にしたことはないだろうか。サレ妻・サレ夫は不倫された側の妻や夫を指し、シタ妻・シタ夫は不倫した側を指す。

 元シタ妻の鈴木奈穂美さん(35歳・仮名)は、つい最近まで定期的ラブホを使い、“W不倫”をしていたと話す。だが、ひょんなきっかけからバレてしまい、気まずい思いをしたとか……。果たして、その顛末とは?

◆会社の上司と“よくあるパターン”で関係が発展

「昔勤めていた会社の上司で既婚者と1年ぐらい付き合っていました。お互いに同じ年の子供もいて離婚願望はゼロ。たまの息抜きという感覚でした」

 そんな彼とは、独身時代にもカラダの関係だったそうだ。

「上司は会社でもモテる人でした。飲み会の帰りが一緒で、もう1軒行って、終電逃して〜っていうよくあるパターン(笑)」

 正式に付き合うこともなく、鈴木さんが現在の夫との交際がはじまるまでカラダの関係は続いた。

「彼もその頃は結婚していなかったから、“付き合えるかな?”って期待は少しぐらいありましたけど。結局その気がない感じがしたので、今の旦那と付き合うことになりました。それをきっかけにあまり連絡を取らなくなりました」

 その後、妊娠したことを機に結婚。産休は取らずに退職し、専業主婦になった。

「旦那は稼ぎはいいけど、育児や家事はノータッチ。完全ワンオペは孤独との戦いでした」

◆結婚後は“寂しい”生活に

 出産後は生活のすれ違いもあり、“レス”だったそうで、鈴木さんは「とにかく寂しかった」と話す。

「別にしなくてもいいんですが、たまにはハグくらいしてほしかった。いつの間にか『ママ』と呼ばれるようになって、女としての自信も失っていきました」

 そんなある日、まだ1歳になったばかりの娘が昼寝中にふとSNSを開いた。

「会社を辞めてから全然知らなかったんですが、元上司(元カレ)も結婚していて、向こうも同じ年の娘がいて」

 懐かしくなった鈴木さんはDM(ダイレクトメール)を送ってみたところ、すぐに返信がきた。ちょうど彼の奥さんが2人目を妊娠中で、現在は里帰り中で暇だったそうだ。

「すぐに子連れでご飯に行くことになりました。旦那は土日返上で出社していたので、DMをした週末には会ってましたね」

 それから毎週ご飯に行くようになり、あるとき、娘がすごくグズったことがあった。そのタイミングで彼が「まだゆっくり話したいし、ホテル行かない?」と誘ってきたのだ。

「私もまだ帰りたくなかったし、ホテルに行けばおむつ替えも楽だし、ミルクもあげやすくて好都合だと思って了承しました」

ビジネスホテルだと思いきや…

 ところが、てっきりビジネスホテルだと思いきや、連れて行かれた先はなんとラブホだった。

「え〜! ラブホ! って、かなりびっくりしたんですが、彼曰く『ここならいくら子供が騒いでも気にならないでしょ』と」

 当初は「本当に何もする気がなかった」と鈴木さんはいうが、結局は流されて行為に至ってしまう。

「私のことを名前で呼んでくれて『かわいい』って言ってくれる。すごい普通のことに思えるかもしれないけど、私にとってはかなりキュンときたんです」

 そして次回から、買い出しをしてからラブホでデートするようになる。

ラブホデートは子持ちにはすっごい楽なんです。おむつと離乳食、おもちゃを持っていけばいいだけなので。大きいお風呂に入れたりすると、娘もご機嫌でした」

 そんな関係を続けて約1年。2歳になった娘はどんどん言葉を話すように……。そして、まさかの事態が勃発する。

◆娘の発言に大慌て!

 なんと、夫がいる前で、娘がこんなことを言い出したのだ。

おっきいお風呂! パパも行こう!」「お兄ちゃんとみんなでお風呂!」「キラキラしたおっきいベッド!」

「最初は旦那も意味がわからずポカーンとしていましたが、娘が『背の大きいにーに!』『スーパーでおもちゃ買ってくれた』などと、彼の特徴まで口にしたのです。
 
 怪しんだ旦那が、地元にあるいくつかのラブホの写真を娘に見せたら『ここ!』と反応してしまい、ラブホ不倫がバレてしまいました」

 もちろん最初は否定したというが、屈託のない笑顔で「楽しかったじゃん、ママ」「パパも行くの!」と言い続ける娘を見て、申し訳なくなってきた。そして不倫を認め、謝罪したという。

「最終的に離婚は免れましたが、その場で元上司に対して『ひとこと言わないと気が済まない!』と電話されてしまいました。彼としては奥さんに絶対バレたくなかったようで、口外しない約束で手切れ金として50万円もらいました」

 現在は、不倫関係を完全に清算したそうだが「いまだに車で出かけたときにラブホを見つけると娘が反応するので気まずいです」と肩を落とした。

<取材・文/吉沢さりぃ>

【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。『bizSPA!フレッシュ』『BLOGOS』などでも執筆。X(旧Twitter):@sally_y0720

※写真はイメージです。