南アフリカでは、現金輸送車を狙った犯行が少なくない。容疑者が違法の銃で盗難車を使う手口が多いため、逃走されると犯人を捕まえることが難しい。しかし今回の襲撃事件は、犯人の1人が車から逃げられずあっさり逮捕されてしまった。南アフリカのニュースメディア『News24』などが伝えている。

3月4日午前7時頃、東ケープ州にある海沿いのポート・セント・ジョンズ(Port St. Johns)で、現金輸送車強盗事件が発生した。ンディフィウェ・ムラクヴァナ報道官(Ndiphiwe Mhlakuvana)によると、襲撃されたのはセキュリティ会社「G4S」の装甲現金輸送車で、ポート・セント・ジョンズ地域のATMに補充する現金を運んでいるところだった。それを待ち伏せしていたギャンググループは、装甲車がリボデ(Libode)というエリアを通過した後、トヨタの白いハイラックスで後ろから追い越すと、1キロ先で現金輸送車の前に出て速度を急激に緩めて装甲車にぶつかった。しかし装甲車だけあって、損傷を受けたのはギャングらの乗ったハイラックスのほうだった。

そして走り出す現金輸送車を停めようと、ハイラックスから武装した何人かが出てきて現金輸送車に向けて発砲した。現金輸送車は破壊され、ギャングらは現金を奪うと、ハイラックスともう1台の日産の軽トラックも置いて逃走した。

事件発生後、警察官が現場検証をしていると、破壊された現金輸送車の中に1人の男を発見した。

男は車両後部の扉の隙間から顔が見える程度で、外へ出ることができないようだ。撮影している警察官が「どうやってそこに侵入したんだ」と聞いているが、男は首を振るだけだった。救出された男は、現金輸送車を襲った1人であることが確認され、逮捕された。

警察は、銃弾、ハイラックス、日産の軽トラックを押収したが、現金輸送車の警備員が所持していた2丁の9ミリ拳銃も奪われていることが分かった。盗まれた金額は不明だが、その後、日産の軽トラックはリホデ在住の所有者から強奪したことが判明している。逮捕された男は、シムリンディレ・シボネレ・ムフェケーン(Simlindile Sibonele Mfecane、39)で、3月12日に保釈申請が行われるとのことだ。ムクラヴァナ報道官によると、現在も逃走中の容疑者らを捜索しているという。

画像は『News24 「WATCH | SA’s dumbest criminal? Suspected CIT robber found trapped in bombed-out armoured vehicle」』『SowetanLIVE 「Wanted: guard who ‘strolled off with R4m’」』『Times LIVE 「WATCH|Armed robbers drive bakkie into supermarket, steal entire ATM」』『News Panther 「Fake Cops Rob On-Duty Policeman and Car Dealership in Tongaat.」(Image: RUSA)』『IOL 「‘Tazz’ trends on X, memes flood the internet after Bluff woman rams into alleged bag thief」』より
(TechinsightJapan編集部 FLYNN

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