Uber Eats Japanは三菱電機とCartken社との業務提携により、東京・日本橋エリアでの自律走行ロボットによるデリバリーサービスを3月6日に開始しました。Uber Eatsがロボットデリバリーサービスを提供するのは、米国に続いて2か国目となります。

自律走行ロボットがデリバリー

デリバリーに使用するロボットは、Cartken社が開発した自律走行ロボット「Model C」について三菱電機が安全基準への準拠や管轄の自治体への届出などを行い、日本仕様に適合したもの。バッテリーは1日持続し、最大積載量は27リットル、20kgまで。日本の公道で最大時速5.4kmまでの速さで走行ができます。視界が360°のカメラを搭載し、障害物や歩行者の検出、信号の判別が可能。内蔵のライトや音声で歩行者に注意を喚起し、緊急時にはカメラ映像とマイクで遠隔のオペレーターが対応します。

ロボットのご指名は不可能

ロボットデリバリーサービスの対象となるのは、日本橋エリアの協力加盟店のみ。平日の10時から17時までロボットが稼働します。デリバリーの流れは次の通り。

ユーザーはアプリで対象店舗に注文する際、ロボットが対応可能な場合に「自動運転車が近くで配達しています」とメッセージが表示され、ロボットによるデリバリーを選択可能に。ロボットによるデリバリーをユーザーから指定することはできません。また、受け取りは屋外の指定の場所に移動して受け取る必要があります。ちなみにチップは不要で、チップの金額を選択してもチップ分の金額は請求されないそうです。

注文を受けた店舗は、自律走行で移動してきたロボットの到着を確認して、注文の品をロボットに格納。

ロボットが注文したユーザーへデリバリーを開始すると、アプリ上に「配達のロボットが注文の品を持っています」と表示します。

注文したユーザーがいる場所にロボットが到着すると、アプリには「外に出てご注文の品をお受け取りください」とメッセージを表示し、指定の受け取り場所を地図上に表示します。ロボットのフタを開けて注文の品を受け取って、デリバリーが完了です。

ロボットデリバリーを見学

3月5日に開催されたロボットデリバリーの発表会では、実際の店舗から日本橋エリアのデリバリー先にロボットが走行するデモを見学することができました。

アプリから注文後、歩道を走行するロボットについていくと店舗のスタッフさんが待っていて、ロボットに品物を格納します。

信号を認識して赤なら停止。青になったら走行を再開します。目の前に歩行者がいたら急停止するなど、安全への配慮が感じられました。

指定の配送場所で、注文したユーザーがアプリからロックを解除して品物を取り出し、デリバリーは完了です。

今後、同社は対応エリアや加盟店を順次拡大予定。デリバリーの人手が足りない地域や過疎地で展開したり、悪天候時の配達ネットワークを補完するなど、ロボットの強みを活かした課題の解決に可能性を見出しています。

東京・日本橋エリアで「Uber Eats」の自律走行ロボットによるデリバリーサービスがスタート