リヴァプールに所属する日本代表MF遠藤航が、マンチェスター・シティとの“天王山”を振り返った。11日、クラブ公式サイトがコメントを伝えている。

 プレミアリーグ第28節が現地時間10日に行われ、リヴァプールは本拠地『アンフィールド』でマンチェスター・シティと対戦した。僅か「1」ポイント差で迎えた今後の優勝争いの行方を占うであろう“天王山”は、23分にケヴィン・デ・ブライネのCKからジョン・ストーンズのゴールでアウェイチームが先制。対するリヴァプールは後半開始早々の50分にアレクシス・マック・アリスターがPKを沈め、試合は1-1のドローで終了した。

 アンカーとして先発出場を果たした遠藤は攻守に奔走し、デ・ブライネロドリを筆頭とするマンチェスター・シティの“世界屈指の中盤”を相手に堂々たるパフォーマンスを披露。試合後にはサポーターが選ぶプレーヤー・オブ・ザ・マッチ(試合のMVP)に選出され、チームを率いるユルゲン・クロップ監督も「31歳の日本代表キャプテンと契約したら何を期待できるだろうか。彼はプレミアリーグで傑出した選手になるだろう。ワールドクラスに成長できるかなんて誰にもわからないけど、それが実際に起こったんだよ」と手放しでその活躍を称賛した。

 プレミアリーグ3連覇中の“王者”にして、今シーズンの優勝を争う“ライバル”を相手に存在感を放った遠藤。本拠地『アンフィールド』で行われた“天王山”について「雰囲気は素晴らしかったです。もちろん、ファンのために勝ちたかったですが、結果は悪くなかったと思っています」と前置きしつつ、次ののように試合内容を振り返っている。

「僕の考えでは、後半はマンチェスター・シティよりもチャンスがあったと思います。だからこそ結果を残念に思いますが、前に進まなければいけません。僕たちはより多くのチャンスを作り出しました。得点は1点のみでしたが、自分たちのプレーやチャンスの作り方は素晴らしかったと思います。今まで通りのプレーを続けていれば、結果は付いてくるはずです」

 また、遠藤は中盤で共にプレーし、プレッシャーのかかる場面でPKを冷静に沈めた“同僚”マック・アリスターについても言及。「彼は信じられないほど素晴らしい人物です。特にボールを保持している時には、僕たちは常にお互いを助け合おうとしています。彼に対しては非常に良いフィーリングを持っています」と25歳のアルゼンチン代表戦士との連携に手応えを示した。

 この試合の結果により、リヴァプールアーセナルに勝ち点で並ばれ、得失点差により2位に転落した。プレミアリーグも残すところ10試合と、クロップ体制ラストイヤーとなる今シーズンも佳境を迎えつつある。遠藤は3クラブが僅か「1」ポイント差の中にひしめく熾烈な優勝争いに関して「若い選手たちが素晴らしいプレーを見せ、ケガ人も戻ってきていますし、今は良い方向に進んでいると思います」とコメント。その上で次のように言葉を続けた。

「今回の勝ち点『1』がシーズン終盤で重要な意味を持つかもしれません。それこそが僕たちが考えていることです。だからこそ、僕たちはこのようなプレーを続け、すべての試合で勝利を目指す必要があります」

マンCとの“天王山”で躍動した遠藤航 [写真]=Getty Images