クリミア半島に怪しい無人航空機が展開?

ロシアがイラン製無人航空機「モハジェル6」を展開か

イギリス国防省は2024年3月8日ロシア軍イラン製の無人航空機「モハジェル6」を黒海やクリミア半島上空で飛行させ、港や船舶に対する脅威を監視しようとしていると発表。クリミア半島のサキ飛行場に展開する「モハジェル6」を上空から捉えた画像も公開しました。

「モハジェル6」は監視や偵察などが主な用途で、自由落下爆弾による空対地攻撃も可能。運用範囲は高度約3000mで約200kmですが、地上管制局を切り替えることで延長することもできるようです。

イギリス国防省は、クリミア半島西部にこのシステムが存在し続けていると指摘。ウクライナ軍が水上自爆ドローンによる攻撃を立て続けに成功させていることを受け、ロシアが脅威を特定しようとしている証拠である可能性が高いと分析しています。

また、「モハジェル6」の任務には、ウクライナ南西部の海岸線に対する標的化プロセスの支援も含まれる可能性があるとの見解を示しました。なお、ウクライナは2022年9月23日に黒海上空で1機の「モハジェル6」を撃墜。ロシアは2023年6月6日に、クリミア上空で「モハジェル6」を誤って撃墜した可能性があるとしています。

ウクライナ国防省は2024年2月にタランタルIIIコルベット「イワノヴェツ」、ロプーチャ級揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」を水上自爆ドローンで沈めたと発表。3月に入り、哨戒艦「セルゲイ・コトフ」も撃沈したと発表しています。

2月にウクライナの水上自爆ドローンで撃沈されたロプーチャ級揚陸艦(画像:ロシア国防省)。