レバレジーズ株式会社が運営するフリーター・既卒・第二新卒向け就職支援サービス ハタラクティブ( https://hataractive.jp/ )は、今年で第6弾となる「若者しごと白書」をリリースしました。
「若者しごと白書」とは、全国の18歳~29歳の正社員・フリーター※の男女約2,000人を対象に実施している、働き方やキャリアに関する調査です。
アルバイト・パートタイマーで生計を立てている、もしくはアルバイト・パートタイムで働く意志のある無職の人をフリーターと定義する

 本リリースでは、「若者しごと白書」の全6項目における項目の中から非正規雇用の現状について明らかな変化が確認できたものを抽出し、社会情勢の変化を踏まえた考察をまとめました。

白書全文はこちらよりダウンロードが可能です。

◆若者しごと白書2024

https://leverages.jp/news/2024/0209/3965/

<調査トピックス>

  1. 若年フリーター※の正社員希望率は年々減少傾向

  2. 約2人に1人のフリーター、賃上げを実感

  3. 若年フリーターの平均勤務日数、約4割以上が週5日以上

  4. 正社員になりたくない理由、「自分の時間に対する自由度が低いと感じるため」

※ 年齢が18歳~29歳で、アルバイト・パートタイマーで生計を立てている、もしくはアルバイト・パートタイムで働く意志のある無職の人を若年フリーターと定義する

1.若年フリーターの正社員希望率は年々減少傾向

 若年フリーターの正社員希望率は、2022年は44.9%だったのに対し2024年は34.4%と、10pt程度減少していていることがわかりました。フリーターの正社員希望率は、3年連続で減少しています。

将来希望する雇用形態を聞いたところ、約4割が現在と同じ雇用形態の「フリーター(40.1%)」と回答しました。近い未来だけではなく長期的に見ても、現状維持を好むフリーターは少なくないようです。近年働き方の一つとして注目を集めている「フリーランス」の働き方を希望するフリーターは、1割未満に留まる結果となりました。

2.約2人に1人のフリーター、賃上げを実感

 現在の職場で賃上げがあったかについて聞いたところ、フリーターは50.4%、正社員は48.6%と、雇用形態に関わらず約半数が賃上げを実感していることがわかりました。フリーターの賃上げの実感は、2023年10月に実施された最低賃金の引き上げが大きく影響していることが考えられます。

賃上げを実感しているフリーターに対してその金額を聞いたところ、月額1,000円未満の回答が約4割(45.2%)で最多でした。一方で、月に10,000円以上賃上げされていると回答した割合は1割程度(9.4%)存在します。正社員と比較すると賃上げの金額は小さいものの、フリーターの給与水準も上昇傾向であることがわかりました。

3.若年フリーターの平均勤務日数、約4割以上が週5日以上

 フリーターの週の平均労働日数でもっとも多かったのは「週5~6日」で、4割以上(43.5%)でした。1 日あたりの労働時間は「4~6時間未満」「6~8時間未満」で約7割を占めています。

週の平均労働日数と1日の平均労働時間の分布をみると、「週3~4日×4~6時間」の回答が約2割程度(23.0%)と1番多く、次いで「週5日以上×6~8時間(21.2%)」と続きます。

正社員の働き方は「週5日×8時間」労働のフルタイムが一般的と言われています。フリーターを希望する理由に「労働時間や日数への自由度が高い」を挙げている割合は多いものの、実際若年フリーターの中には正社員に近い働き方をしている人は少なくないようです。

4.正社員になりたくない理由、「自分の時間に対する自由度が低いと感じるため」

 正社員を希望する理由のうち、「長期的に安定したい」と回答した若年フリーターは年々減少傾向にあり、正社員として得られる「安定性」の価値が下がっていることが予想されます。反面、希望しない理由として、「プライベートの時間が制限されると思う」「組織に縛られたくない」が毎年上位にランクインしています。

若年フリーターが今後もフリーターを希望する理由は「自由な時間が多いから(49.2%)」が最も多く、「仕事量や勤務日数・時間を調整できるから(48.6%)」と続きます。「正社員を希望しない理由」と同様、「時間の自由度」に関する回答が目立ちました。

若年フリーターの中には、「安定性」や「より多くの収入」を求めて正社員を目指している割合も少なくありません。一方で、正社員として得られる「安定性」に期待が出来ず、「時間の自由度」を重視して現状維持を希望する若年フリーターは増加傾向であることが見受けられました。


<まとめ>

 今回実施した調査から、正社員になりたい若年フリーターは年々減少傾向であることが明らかになりました。また、若年フリーターの実態として、正社員のようなフルタイムに近い働き方をしている若年フリーターは少なくないことや、フリーターの半数以上は賃上げによる給与水準の上昇を実感していることがわかりました。

若年フリーターが正社員を希望しない理由は「時間の自由度」を重視する傾向が強まっていることにあるようです。

Z世代やデジタルネイティブ世代※1といわれる現代の若者の間では「タイパ」という言葉が広く浸透しており、費やした時間に対してどのくらいの効果が得られたかを重視する「時間対効果」を意識する傾向があります。労働においても、「働いた分の報酬が明確化されている」「好きな時間で仕事を始めたり終わらせることができる」出前・宅配サービスや、「スキマ時間で仕事ができる」ショットワークスの働き方が一般化されています。

若年フリーターの中で、正社員は「残業が当たり前で長時間拘束される」「みなし残業があるから長い時間働いてもそれが給与などの報酬として貰えるかどうかが不明瞭」などのマイナスイメージが強いのではないでしょうか。

日本国内の企業における正社員人手不足の割合は、2012年以来上昇を続け、現在は約半数以上の企業が正社員人手不足を感じています。※2人手不足が原因で、倒産まで追い込まれている企業も少なくありません。※3若い労働力の正社員化は、今後日本の経済が成長する上で重要な鍵となるのではないでしょうか。そのためには、若者に対して正社員になることへの魅力付けが必要だと考えます。

タイパ重視、且つ自分の欲しい情報は自分で収集することができるデジタルネイティブ世代の若者に対して、採用活動や雇用のあり方など、新たな変化が必要となる可能性があります。


※1 1990年代から2000年代生まれのインターネットやデジタル機器がある環境で生まれ育った世代

※2 株式会社帝国データバンク,2023年10月,人手不足に対する企業の動向調査

https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p231103.html

※3 株式会社帝国データバンク,2023年11月,人手不足倒産の動向調査

https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p231104.html


<引用・転載時のクレジット表記のお願い>

本リリースの引用・転載時には、必ず「ハタラクティブ 若者しごと白書2024」を明記ください。

<調査概要>若者しごと白書2024

調査目的:18歳~29歳のフリーター・正社員の働き方・キャリア観の把握

調査期間:2023/11/22~2023/11/27

調査方法:インターネット調査

調査対象:18歳~29歳 男女

2023年11月時点で満18歳~29歳のフリーター、正社員男女

集計対象:2,000人

発行年:2024年2月

<集計対象(2,000人)内訳>

高卒フリーター:506人

高卒正社員:500人

大卒フリーター:494人

大卒正社員:500人

<集計対象男女内訳>

男性 18 歳~19 歳 7人

男性 20 歳~29 歳 703人

女性 18~19 歳 16人

女性 20~29 歳 1274人


ハタラクティブ ( https://hataractive.jp/

ハタラクティブは、フリーターや既卒など正社員未経験の方や経験の浅い第二新卒向けの就職・転職支援サービスです。サービス登録者数は52万人※を超え、「仕事探しに”あなた”の正解を」というスローガンのもと、採用基準にマッチした求人を紹介するだけではなく、個々人にとって最適な支援を提供することに重点を置き、サービスを展開しております。※2023年4月時点

ハタラクティブ プラス(https://hataractive-plus.jp/

「ハタラクティブ」が運営する、就職・転職のお役立ちメディア。

若年層のキャリア形成を1人でも多く後押ししたいという想いから、主にフリーター・第二新卒・既卒の方の仕事探しに役立つ情報を発信しています。

Leverages Group(https://leverages.jp/

本社所在地 : 東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア24階 25階

代表取締役: 岩槻 知秀

資本金  : 5,000万円

設立   : 2005年4月

事業内容 : 自社メディア事業、人材関連事業、システムエンジニアリング事業、M&Aコンサルティング事業、ASP、SaaS、クラウド関連事業

社会の課題を解決し関係者全員の幸福を追求し続けることをミッションに、インターネットメディア・人材・システムエンジニアリング・M&A・不動産の領域で国や業界をまたいだ問題解決を行なっています。2005年に創業以来、黒字経営を継続し、2022年度は年商869億を突破しました。各分野のスペシャリストが集うオールインハウスの組織構成と、業界を絞らないポートフォリオ経営で、時代を代表するグローバル企業を目指します

配信元企業:レバレジーズ株式会社

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