株式会社インテージヘルスケア(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:村井 啓太)は、全国の医師900人を対象に医療機器に関する製品情報の入手状況を調査しました。本調査は2022年12月(第1回)、2023年5月(第2回)の状況を調査しており、2023年12月で3回目となります。

【ポイント】

  1. 2023年5月「新型コロナウイルスが5類感染症に移行」後、医療機器の製品情報の入手方法は「直接営業」が約8割を占める。「新型コロナウイルス 5類感染症移行」よりも前に行った調査と比較すると、「直接営業」は74%から78%と4ポイント増加している。

  2. 医師が医療機器の製品情報を入手している時間帯は、「直接営業」では 「勤務時間内」が68%、「Web講演会」では「日勤の終了後」が54%と最も多い結果となった。また、「休憩時間」に情報入手活動を行う際には「インターネット」が多く活用されている。

  3. 2024年4月から開始される「医師の働き方改革」の影響により、医療機器メーカー各社の営業活動時間帯が変化し、Web講演会・インターネットなど他チャネルの増加も予想される。


1.医師が医療機器の製品情報を入手する方法は「直接営業」が約8割。新型コロナウイルスが5類感染症に移行されてからは4ポイント増加

全国200床以上の「循環器内科」「心臓血管外科」「消化器内科」「消化器外科」「整形外科」「脳神経外科」合計900人の医師に、「医療機器の製品情報の入手状況」を確認したところ、「直接営業」からの情報入手割合が78%と最も高い結果となりました。これは他の入手方法の「Web/インターネット」と比較すると約4倍と高い割合となっています。また、2023年5月「新型コロナウイルス 5類感染症移行」よりも前に行った、2022年12月(第1回)の調査と比較すると、「直接営業」は74%から78%と4ポイント増加しています。

「製薬企業のプロモーション活動」を日記形式で確認している調査Impact Track(※1)において、今回の調査規模(6診療科・200床以上)に合わせて算出したところ、こちらは新型コロナウイルス 5類感染症移行後のチャネル変化はほとんど見られませんでした。

図1: 医療機器・医薬品におけるプロモーションチャネルの変化>


2.医療機器の製品情報入手を行う最も多い時間帯は「勤務時間内」。「Web講演会」は「日勤終了後」、「リアルの講演会」は「休診日/休日」、「休憩時間」は「インターネット」で情報入手活動が多く行われている

医師が情報を入手するチャネルごとの時間帯を確認したところ、「直接営業」は「勤務時間内」が68%と最も多くなっています。これは、医師に直接機器を手で触れてもらいながら取り扱い方法を伝えることや、手術室での立ち会いの機会が多い、という医療機器の特性が影響していると考えられます。
一方、Web講演会は「日勤の終了後」に視聴している割合が54%と最も多く、次いで「院内説明会」「オンライン営業」もこの時間帯が多い結果となっています。「講演会(リアル)」では「休診日/休日」、「インターネット」では「休憩時間」が情報を入手するチャネルとして多く活用されていることが分かりました。

<図2: 医療機器の製品情報を得た時間帯>

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【考察】「医師の働き方改革」が医療機器の情報入手方法へ及ぼす影響について
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「医師の働き方改革」において、研鑽が業務にあたるか等の「労働時間に対する考え方」は重要であり、これまで以上に医師本人と病院・上司間で、双方の理解の一致が求められてきます。医療機器等の「製品情報の入手」が労働時間にあたるかを定義することも大事ですが、いずれにしても2024年4月に施行される「医師の働き方改革」により、医師の病院勤務時間が減少していくことは間違いないと考えられます。そのため医師の働き方改革の新制度施行後は、医療機器メーカー各社の営業活動時間帯の変化や、医師の勤務時間帯に捉われない「Web講演会・インターネット」など、「直接営業」ではないチャネルが徐々に増加することも予想されます。

インテージヘルスケアでは2024年5月に第4回目の調査を予定しており、今後の医師の医療機器に関する製品情報入手状況の変化に引き続き注目していきます。併せて、製薬企業のプロモーション活動と比較することで、医薬品・医療機器の両面から変化を捉えていきます。

分析担当: マーケティング・インサイト事業部 ビジネスデザイン部 紫竹 宏亮

※1:Impact Track:インテージヘルスケアが行っている製薬企業のプロモーション活動評価

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調査概要
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【株式会社インテージヘルスケア】 https://www.intage-healthcare.co.jp/
株式会社インテージヘルスケアは、ヘルスケア領域のマーケティングリサーチおよび医薬品開発・製造販売後調査・安全性業務支援をコアビジネスと位置付けています。インテージグループのヘルスケア領域を担う各社※と一体となり、ソリューションを提供。それにより、ヘルスケア領域のあらゆる課題に対して、「医療消費者」起点のデータの価値化による、最適な意思決定をサポートしていきます。
※ 株式会社協和企画、株式会社インテージリアルワールド、株式会社プラメド、Plamed Korea Co., Ltd.


【報道関係のお問い合わせ先】
株式会社インテージヘルスケ

経営企画本部 経営企画部 広報担当 川畑(かわばた)・深谷(ふかや)
TEL:03-5294-8393(代)

E-mail:pr-ihc@intage.com

【本調査に関するお問い合わせ先】
株式会社インテージヘルスケ
マーケティング・インサイト事業部 ビジネスデザイン部 紫竹(しちく)
TEL:03-5294-8393(代)

E-mail:ihc-bd@intage.com

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※2024年3月12日にタイトルの一部を修正しました

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