兵庫・尼崎を舞台にした映画「あまろっく」の完成披露上映会3月13日、東京・新宿ピカデリーで行われ、出演の江口のりこ、中条あやみ笑福亭鶴瓶と中村和宏監督が上映前の舞台挨拶に登壇した。

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尼崎で板金工場を営む父親、理不尽な理由でリストラされ実家に戻った39歳独身の娘、そして父親の20歳の再婚相手が織り成す異色のホームドラマ。鶴瓶は、「スケールは大きくないですが、本当にあったかい今必要な映画。愛情や思いやりがあって、いい家族なんでよろしくお願いします」と自信たっぷりに語った。

出演者はほぼ関西出身者で固められ、江口は「尼崎は初めてだったんですが、1カ月滞在しての仕事はうれしくて、脚本を読む前にやろうと思った。とても住みやすくていい街でした」と満足げ。中条も「私は大阪の実家から現場に行っていたのですが、朝5時に起きる早い日もお母さんが朝ご飯を作ってくれて、家でも幸せを感じていました」と満面の笑みを浮かべた。

中条はクランクインの日に鶴瓶と商店街を歩くシーンで「夫婦っぽく、仲の良さを見せてください」とリクエストされ、耳に息を吹きかける"必殺技"を披露。「距離を一瞬で詰められる、耳フーフーです」としてやったりの表情で告白。鶴瓶は「こいつ、全然気を使わんのですよ。ええ年のおっさんがそんなんされたら(感触が)残ってしまうやろ。まあ、仲のええ感じは出ていますよ」と愚痴りながらも、うれしさを隠し切れない様子だ。

江口は「撮影の空き時間に神社に行ったり、食堂でご飯を食べたり、お芝居でも言葉で説明しなくても互いに寄り添ってやっていけた。この2人でなかったら、最後までできていなかったかも」と感謝。鶴瓶も、「この2人は本当にいいですよ。中条はこんなに上手やと思わへんかった。全てのキャラクターが、うまいこと生きているんです」と絶賛していた。

「あまろっく」は4月12日兵庫県先行公開、同月19日に全国で封切られる。

舞台挨拶を盛り上げた(左から)江口のりこ、笑福亭鶴瓶、中条あやみ