阿部監督のチーム操縦術が注目を集めている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 開幕1軍に向け存在感を示している即戦力ルーキーが今度は守備で魅せた。

 3月13日に行われたソフトバンクとのオープン戦ペイペイドーム)に「9番・二塁」で先発出場したドラフト4位ルーキー泉口友汰NTT西日本)のスーパープレーが飛び出したのは6回だ。

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 一死一、二塁で迎えた今宮健太のセンター前に抜けそうな打球に飛びつくと、遊撃へ華麗なグラブトス。4-6-3の併殺を完成させてチームのピンチを救った。

 キャンプから好調をキープしている内野のユーティリプレーヤーでもある泉口はこの日はセカンドで先発出場。阿部慎之助監督は堅守で知られる吉川尚輝の状態が悪ければ、泉口を使うとまで明言しているが、ベンチの起用に応え、スーパープレーを魅せた。

 この守備にはBS朝日の中継で解説を務めた野球評論家の工藤公康氏も「完璧、素晴らしい」と絶賛。続けて「打球に対しての反応も良かったし、タイミングも良かった。泉口を使う阿部監督の理由がよく分かりました」と指揮官ルーキーに期待を寄せることに理解を示した。

 工藤氏といえば、ソフトバンクで監督としてチームを率いて、就任7年で5度の日本一を達成する「勝負の鬼」として知られる。その名将をして、高く力を評価された。

 驚くのはその対応力の高さだ。アマチュア時代はほぼ遊撃ポジションしか経験してこなかったが、ここまでオープン戦8試合で内野全4ポジションを守り、無失策を重ねている。打撃でも8回の先頭の打席で岩井俊介からライトフェンス直撃の右前打を放ち、チャンスメイクに貢献。その後の逆転劇につなげるきっかけを作った。

 今春のルーキーたちはそれぞれ能力の高さが目立っている。ドラフト1位の西舘勇陽中央大)、同3位の佐々木俊輔日立製作所)、同4位の泉口、同5位の又木鉄平(日本生命)とルーキー4人が開幕1軍に入るとなれば、チームにとっても大きな出来事となる。

 快進撃を続ける即戦力ルーキーが29日の開幕スタメンに名を連ねることになるのか。今後の内野手争いにも注目が高まる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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