猫は飼い主を選ぶというが、住む場所も選ぶようだ。イギリスで、大学のキャンパスを家にすることを選んで14年になる猫がいる。
誰よりも大学を愛し続け、誰よりも長く大学に所属し続けていた猫に敬意を表し、16歳になった記念に猫の銅像が設置され、3月5日を「キャンパス猫の日」としてお祝いすることになったという。
存命中に銅像が建てられるというのだからたいしたもんだ。
【画像】 14年前に大学にやってきた猫、飼い主に戻すもすぐに戻ってきてしまう
Campus Cat Day 2024
イギリス・エセックス州エセックス大学で、当時2歳の白黒のオス猫が敷地内を歩き回っているところを目撃されたのは、今から14年前の2010年のことだった。
どこから来たのか?誰かの飼い猫なのか。大学側は猫の素性を調べるため病院に連れて行ったところ、マイクロチップが入っていたことが判明。飼い主と連絡を取ることができた。
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猫の名はペブルズと判明。無事飼い主に戻されたペブルズだが、24時間も経たないうちにまた大学のキャンパスに戻ってきてしまったのだ。
イギリスでは猫の尊厳を重視しており、家と外を自由に行き来できる飼い方をしている人が多い。猫はこの大学の居心地がとてもよかったようだ。
飼い主と話し合いの末、大学が好きな猫は大学の猫となる
ペブルズは大学にいる方が幸せそうだと判断した飼い主との間で話し合いがもたれた結果、ペブルズは学生組合のクレイグ・スティーブンスCEO(最高経営責任者)の養子になった。
14年間大学キャンパスに住み続けたペブルズは16歳に
ペブルズの新たな飼い主となったスティーブンスさんは、ペブルズの若いころを回顧しながら、このように語った。
ペブルズは若いころはやんちゃで、大学構内のアヒルの数が減ったこともありました。
でも、今は本当に穏やかな猫です。撫でてもらったり、遊んでもらったりするのが大好きなんです。
現在、16歳と高齢になったペブルズは、野生動物を追いかけることはあまりなく、キャンパスでのんびりとスタッフの餌を待つのが好きなようだ。
日中は、キャンパスのあちこちでうたた寝しているのをよく見かけますよ。
ペブルズのお気に入りの睡眠スポットは数か所あります。図書館も好きですが、暖かいラジエーターのそばも大好きですよ。
ペブルズをお祝いし銅像が設置される
大学キャンパス内に住み続ける猫として知られるようになったペブルズは、非公式の大学のマスコットとしてインスタグラムのアカウントを持つまでになった。
学生組合のメンバーである学生によって、長年大学に住み続けているペブルズをお祝いするために銅像を建てるのはどうかというアイデアが学校側にもちかけられたことで、今回ペブルズの銅像が造られた。
16歳になったペブルズに敬意を表し、3月5日は「キャンパス猫の日」として定められることになった。
当日は、大学のサラ・ペリー学長が除幕式を行った。
学生組合は、ペブルズがお披露目イベントに参加するのを楽しみにしているという。
ペブルズはキャンパスの周りでは素晴らしい猫で、スタッフも彼が大好きです。
みんなにとても愛されているペブルズが、「キャンパス猫感謝の日」にお祝いされることはうれしいことです。
ペブルズは人々の生活に多くの喜びをもたらし、多くの学生が彼がここにいることで安らぎを得ています。(スティーブンスさん)
ペブルズの銅像は、彫刻家ギル・パーカーさんによって制作され、コルチェスター・キャンパス内に設置された。
そのための資金は、キャンパス猫グッズの販売と卒業生の支援によって、ここ数年にわたって集められたということだ。
References:University of Essex campus cat honoured with statue/ written by Scarlet / edited by parumo
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