1位のペアキャピタルは
年収1000万円超え!

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が高い会社ランキング2023最新版【従業員の平均年齢20代】」を作成した。対象期間は2022年5月期~23年4月期。従業員数は単体ベースで、20人未満の企業は除外した。

 早速、ランキングを確認していこう。

 1位は、M&A仲介を手掛けるベンチャー企業のペアキャピタル。平均年収は1052.5万円、平均年齢は27.7歳だった。同社は20年10月に創業。M&A仲介の他にも、事業承継や業務提携のコンサルティング事業などを手掛けている。22年9月には創業後わずか2年弱で、TOKYO PRO Marketに上場した。

 23年9月期の通期決算(単体)は、売上高が前期比66.2%増の10億6700万円、営業利益が同32.2%増の1億7900万円、純利益が同37.2%増の1億2600万円と、いずれも大きく伸びた。

 2位は、M&A仲介会社を傘下に持つ、持ち株会社のM&A総研ホールディングス。平均年収は786.1万円、平均年齢は29.7歳だった。事業会社のM&A総合研究所では「過去のM&Aデータを解析し、マッチングする可能性が高い会社をAI(人工知能)によって見出す」という独自性の高いビジネスを展開している。

 23年9月期の通期決算(連結)は、売上高が86億4200万円、営業利益が45億7900万円、純利益が26億4600万円だった(同期から連結財務諸表を公表しているため、対前期の増減率は非開示)。

 昨今のM&A市場は、企業経営者の後継者不足などを背景に拡大傾向にある。その追い風を受けて、ペアキャピタルとM&A総研ホールディングスという、若手中心の2社が躍進しているようだ。

3位ウィル、4位ブリーチ

3位はウィル
4位はブリーチ

 3位のウィルは、兵庫県宝塚市に本社を置く不動産会社だ。平均年収は712.8万円、平均年齢は29.6歳。阪神間・北摂・名古屋・東京と幅広いエリアを対象に、住宅の購入・売却・リフォームなどを手掛けている。

 4位のブリーチは、広告クリエイティブの制作・運用をはじめとするマーケティング支援を手掛ける企業だ。平均年収は711.5万円、平均年齢は27.4歳となっている。

 5位は、ビジネスSNS「Wantedly」を運営するウォンテッドリー。平均年収は681.1万円、平均年齢は29.2歳だった。

 なお6位以下には、就活情報サイト運営のワンキャリアや、AIシステムの開発・提供を手掛けるユーザーローカルなど、独自のビジネスモデルを持つ企業がランクインしていた。若手が活躍する企業の順位と平均年収は、どうなっているのか。ぜひ、完全版もチェックしてみてほしい。

ダイヤモンド編集部 濵口翔太郎)