2月22日の「猫の日」は歴史的な一日に。1989年の平成バブル以来、34年ぶりに日経平均が史上最高値を更新したのだ。これは猫の力なのか……? お金も招くニャンダフル効果で幸せになる方法を探る!

’25年大阪万博が世界初!ペット同伴可になったワケ

 昨年の阪神優勝と万博に沸く大阪を支えてきたのは、実は猫だった……? 橋下徹氏と大阪府市の改革を推し進めた松井一郎・前大阪府知事の話を聞くと、そんな気もするのだ。昨年4月に政界を引退したこの元・強面政治家は愛猫家としての顔も併せ持つ。

「8歳になるトラとレオのトイレは毎日、僕が掃除して、朝ごはんあげて、夜は指で歯磨きもしてます。子供たちはとっくに独立して自分たちの家族を持っているから、今は2匹が僕の話し相手。世話してるようで、されてるのかな」

◆政治家時代から猫の影響

 武闘派で鳴らしたかつての面影がなさすぎるが……実は、政治家時代から猫の影響を存分に受けていたという。

「妻の希望でトラを飼い始めたのが’16年。そこから、動物虐待や殺処分に強い関心を持つようになってね。その年には動物愛護基金を利用して、獣医師会を通じ大阪のTNR活動(捕獲して不妊手術をして地元に返す活動)にかかる手術代の全額費用負担を決め、’19年には動物虐待通報ダイヤルの設置と殺処分ゼロを目指す取り組みを本格化したんです。

 当時の大阪は全国でワーストクラスの殺処分数でしたが、4年ほどで“理由なき殺処分”はゼロになりました。大阪は人間だけのものじゃない。それをトラとレオが気づかせてくれた。当時、橋下さんや吉村さん(現大阪府知事)には、なぜ急に動物愛護!?って驚いてたけど(笑)」

大阪万博にもペット愛

 2匹の猫たちの影響は、’25年大阪万博にも垣間見える。

「支持者から『ウチの犬も連れていけたらいいのに』と言われたことをヒントに、世界で初めてペット同伴入場が可能な万博にしたんです。大阪パビリオンでは『ペットドック』を提供しようという案も僕から出させてもらった。まだ実現するかどうかわからないけど、世界一動物にやさしい万博になるはずです」

 予算の増加に工事の遅れと批判の声がつきまとう大阪万博だが……「いのち輝く未来社会」のテーマに偽りなし!

松井一郎
大阪府知事。1964年大阪府八尾市生まれ。大阪府議を経て’11年に府知事に。’19年には“出直しクロス選挙”という奇策で市長に。日本維新の会代表も務めたが’23年に政界引退

取材・文/週刊SPA!編集部
※3月12日発売の週刊SPA!特集「[マネー(金)猫]の極意」より

―[[マネー(金)猫]の極意]―


松井一郎・前大阪府知事