Jリーグプロサッカーチーム、東京ヴェルディの応援番組「カモン!ヴェルディ!!」がBS松竹東急(BS260ch・全国無料放送)で2月23日から放送開始となった。東京ヴェルディJリーグ初代王者チームで、三浦知良ラモス瑠偉といった日本サッカー界を盛り上げてきたスター選手が多数在籍していた名門。毎週金曜23時~23時30分に放送される同番組では試合結果や次節の見どころをはじめ、選手インタビューなどチームの最新情報に加え、J1の全ゴールシーンをOB選手の北澤豪、タレントの勝野みなみがMCとして伝えていく。2024年シーズンではJ1昇格を果たしてますます注目を集める東京ヴェルディや番組の見どころなどを北澤豪、勝野みなみに語ってもらった。

【写真】笑顔で親指を立てる勝野みなみ&北澤豪

■世代の異なる北澤豪、勝野みなみの“2人MC”のかけあい

――すでに3回の放送されましたが、MCのお二人はそれぞれキャラが違っていて、いいコンビだと感じました。

北澤:確かに、キャラは全然違うかも。落ち着いた感じでゆっくり話してくれるし。

勝野:初回と比べると、少しテンポアップしてます(笑)。

北澤:そうだね。それでも落ち着きがあっていいんじゃないかなって。俺は早口だもん。俺もそうだけど、スポーツやってる人って早口な人が多くてテンポが上がっちゃうから、そこを抑えてくれるという意味でも、いい組み合わせなんじゃないかなって思います。

――開幕戦の横浜F・マリノス戦はBS松竹東急が生中継し、北澤さんが解説されていて、勝野さんも現地で見られたそうですが。

北澤:開幕戦の国立競技場の雰囲気を、俺はもちろんわかってるけど、彼女もそれを感じられたのは大きいかなって思いますね。

勝野:スコアが1対2という、1993年Jリーグ開幕戦と同じスコアだったんですよね。

北澤:そう。最後の最後に点を入れられて。「もうこれは1対1の引き分けだろうな」って思ってたから、まさか31年前の開幕戦と同じカードで、同じスコアになるとは思ってなかったなぁ。歴史は繰り返すって言われてるけど、31年前は優勝してるから。でも、いい試合でした。どっちが勝ってもおかしくなかったと思います。

――サッカーで例えると、勝野さんがパスを出して、北澤さんがシュートして点を決めるという感じの関係性かと。

北澤:今はそうかも知れないけど、シーズン通していくと変わるような気がする。

勝野:えぇ? どう変わりますか?

北澤:本当はストライカー気質じゃないの?(笑)

勝野:私がですか!?

北澤:そのうち、俺の方が進行役になってたりするかもね。サッカーの知識が増えてきたら、女性目線でのコメントもどんどんしちゃっていいよ。

――2回目の放送でアシスタントMCから“MC”に昇格したわけですからね。

北澤:スピード昇格だよね(笑)。

勝野:そうなんです。いただいた台本に「MCに昇格しました」って書かれていてビックリしました。

北澤:やってることは1回目と変わってないんだけどね(笑)。2人M C体制、いいんじゃないですか。

――MCのお二人が違う世代なので、それぞれの視点でいろいろ伝えてくれそうだなって思いました。

勝野:私、Jリーグが開幕した時はまだ生まれてなくて、マイナス4歳でした。うちの母親がヴェルディファンなので、この番組のMCに決まったことをすごく喜んでくれました。私の母が北澤さんと同い年なんです。1968年の8月生まれで、北澤さんと1週間も違わないので。

北澤:うわぁ、ホントだ。お母さんは俺と同じ時代を過ごしてきたんだ。

勝野:共通点が多いんですよ。

北澤豪が語る現・東京ヴェルディの魅力とは

――親子ほど年の違うお二人がMCを担当されるわけですが、ヴェルディファン、サッカーファンもJリーグ発足時と比べると年齢層がより広くなっているので良さそうな気がします。

北澤:そうですね。開幕戦でもスタジアムに見にきている人の世代が幅広くなっているのを感じました。親子は当然だけど、3世代で見にきていたりするので、この番組もMCの2人が違う世代だし、違う視点でいろいろ伝えられるんじゃないかなって思っています。

――ヴェルディがJ1に昇格したことで、「またサッカーを見てみよう」と思う人も多いと思うんですが、今のヴェルディの魅力を北澤さんの視点から教えてもらえますか?

北澤:(ヴェルディの)アカデミーから育ってきた選手が何人かいて、そのままヴェルディでトップ選手になっているのが、森田(晃樹)、谷口(栄斗)、綱島(悠斗)。他にもヴェルディ以外のクラブでもアカデミー出身の選手が活躍しているので、育成がうまくいってるというのは言えますね。アカデミー出身の選手の特徴というか、良いところは“相手が近くに来ても嫌がらない”んです。他のチームは1mくらいに近寄られると逃げたりパスしたりするんだけど、30cmくらいまで遊べる選手が多い。ビビらない。追い込まれても慌てず、それを楽しめてるのが魅力的に見えると思うんです。

――城福浩監督は「新しいヴェルディを見せる」とおっしゃってますが。

北澤:城福さんは情熱があるから、高いレベルで「あと一歩」とか「あとちょっと」とかギリギリの線で勝つか負けるかが決まることも多いので、そこを押してくれる人ですね。そこが重要だと思います。

■勝野みなみ「試合の流れが変わったりするので、気づけば集中して見ちゃってます」

――勝野さんにはサポーター目線での楽しみ方を教えてもらいたいのですが。

勝野:開幕戦、現地で見させていただいたんですが、試合時間の90分超の間、瞬きもできないくらいでした。ゆっくり食べたり飲んだりすることもできなくて。

北澤:あの試合は特にそうだったよね。

勝野:はい。実は後半の最後の方、インタビューの準備があって席を外していたんです。その間に点を取られてしまって…。なので、私が言えるのは、試合を見られる方は最初から最後まで見てください!っていうことですね。丸ごと楽しんでもらいたいです。

北澤:ホント、何が起こるか分からないから。だって、早めに来てなかった人はフリーキックを見られなかったと思うし。開始7分だったから。

勝野:数分あれば点が入ったりして試合の流れが変わったりするので、気づけば集中して見ちゃってます。

――アディショナルタイムでも動きがあったりする試合も多いですし。

北澤:今、時間が長いから、90分プランともう一つ別のプランがないといけないのかなって思いますね。5分以上あると、1点差で負けてても「まだ行けるぞ!」って気持ちになりますし、勝ってるチームは「まだそんなにあるのか」って思うし、実際の時間以上に長く感じるんです。

サッカーJリーグ自体を好きになるきかっけになりたい

――注目選手は?

北澤:(谷口)栄斗の藤井風みたいな髪型が気になるよね。

勝野:髪型ですか?(笑)

――でも、髪型も重要かもしれないですよね。スタジアムで見ると髪型でわかったりしますし、北澤さんも現役時代、その髪型でどこにいるのかすぐ分かりましたし。

北澤:そうだよね(笑)。栄斗は息子と同級生だから、小学生の頃から知ってるし、やっぱり活躍してくれてると嬉しいよね。なので、今季も注目しています。

――勝野さんの注目選手は?

勝野:私はキャプテンの森田晃樹選手です。他のクラブからお誘いもたくさんあったみたいですけど、「どうしてそのお誘いを受けなかったんですか?」と聞くと、「心が離れたくないんだ」とおっしゃっていて、自分のキャリアを考えた時にここから離れたくないと思ったらしくて、そういうストーリーを聞くと応援したくなります。

――ヴェルディ一筋ということに関しては北澤さんも同じですが。

北澤:うん、気持ちは分かるね。俺もそう思ってた。俺の時も他のクラブからの誘いがあったけど、出ていく選手もいたし、俺がここに残るしかないなって。

――最後に、この番組を見どころなどを含めたメッセージをお願いします。

北澤:きっかけってあるじゃないですか。多くの人たちが当時はきっかけを持ったクラブではあると思うので、時代は変わっても繰り返すものだと思っているので、J1に昇格した今がきっかけになったらいいなと思っています。そのためにも、この番組でヴェルディのことをいろいろ伝えていきたいです。

勝野:選手の方にインタビューした時にいろいろ面白い話を聞かせてもらったんですよ。“監督がスーツを忘れて、バスから飛び出してクラブハウスの方に行った”とか。試合がある週はもちろん試合のことを詳しくお伝えしますし、試合がない週もあるので、選手のことをいろいろお伝えできたらと思っています。コーチや監督もスタジオに来ていただく機会がありますので、視聴者の皆様から番組宛にどんどんコメントもいただけると嬉しいです。ライトなファンでもディープなファンでも楽しめる番組ですので、ぜひご覧ください。

◆取材・文=田中隆信

勝野みなみ&北澤豪/撮影:田中隆信