そんなのも運べるんですね…!

運んだ衛星は今月後半に打ち上げ予定

ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスは2024年3月11日、同社が保有する胴体上部が大きく膨らんだルックスが特徴の「ベルーガST」が通信衛星「EUTELSAT 36D」の空輸を担当したと発表しました。この衛星は3月後半にケネディ宇宙センターより軌道上に打ち上げられる予定とのことです。

ベルーガSTは旅客機「A300-600」をベースとし、おもにエアバス製航空機のパーツを輸送する目的で作られました。製造は5機のみで、世界的にもレア機のひとつです。特徴的なルックスは、翼などの長尺の荷物を運ぶため。最大で幅7.1m、高さ6.7mの大型貨物を積載できます。「ベルーガ」は「シロイルカ」の意味で、このユニークな外観が由来です。

一方ベルーガSTは、後継機「ベルーガXL」の導入にともなって、当初の製造理由である航空機用パーツ輸送の業務から退役。しかしエアバスベルーガSTを一般顧客へむけた大型貨物の空輸サービスの担当機として活かす「エアバスベルーガ・トランスポート」事業を展開しており、今回の輸送ミッションもこの一環です。

ベルーガST(乗りものニュース編集部撮影)。