鹿児島睦が日々想う、わたしたちの「まいにち」を感じる、しあわせな時間を。

“役に立たないもの、美しいと思わないものを、家に置いてはならない”

100年以上前、イギリス芸術家・思想家、ウィリアム・モリスはこのように言いました。その思想はイギリスからじわじわと世界中に広がり、人々が日々の暮らしに目を向ける、ひとつのきっかけとなりました。時を超え、九州は福岡で、陶芸家・アーティストの鹿児島睦(かごしままこと1967年―)も、人々の暮らしをよりよいものにしようと日々励んでいます。

この展覧会は、陶芸作品を中心に、テキスタイル、版画など多彩な仕事で注目を集める鹿児島睦、初の大規模な展覧会です。会場は、動物や植物をあしらったさまざまな色や形の約200点の器が、「あさごはん」「ひるごはん」「ばんごはん」のための大きなテーブルや壁面に並びます。そのほか、ファッション、インテリア、フードなどの領域でのコラボレーションから生まれたさまざまなプロダクツや作品を、「さんぽ」「おやすみなさい」など、日々の暮らしのシチュエーションで紹介していきます。鹿児島睦とその作品を通じて、私たちの日々の暮らしと、生きていくことに思いをはせる、そんな展覧会です。

展覧会の見どころ

鹿児島睦は、人々の暮らしを想い、日々、作品を作っています。展覧会では、朝に始まり夜に終わる一日のシーンにあわせて器やプロダクトを展示し、鹿児島が生み出す世界をお楽しみいただきます。

  1. 動物や植物をモチーフにした新作の器 約200点

  2. 国内外のブランドとコラボレーションしたプロダクツや作品 約100点

  3. 映像や資料で紹介する「鹿児島睦のまいにち」

  4. 鹿児島睦の器と作家・梨木香歩の文で生まれた新作絵本『蛇の棲む水たまり』

  5. 描き下ろしの壁画

  6. 「まいにち」を豊かにするオリジナルグッズ 

1.動物や植物をモチーフにした新作の器 約200点

参考:PLAY!MUSEUMでの展示風景(撮影:植本一子)

⿅児島は、器は使うものであり、見るものでもあると考え、⾊や形を決め、草花や生き物をモチーフにした絵⽫を制作しています。陶芸家として独立した2002年以降、⾊々な素材や技法を試しながら現在の作風を確立し、国内外から注目を集めています。 器には、プレートや鉢を中心に、丸や四角、オーバルなどさまざまな形、大きさがあります。地⾊は⿊ 、ピンク、⻩⾊、緑、⽩など。存在感のあるマットな手触りの器それぞれの形に合わせて、線彫りや蝋抜きなどの技法を使いながら、10⾊ほどの顔料で生き物と草花がグラフィカルに描かれています。⽝や猫、ライオンから蛇やユニコーンといったさまざまな生き物と、抽象的で伸びやかな草花は普遍的で、使う者、見る者の想像力を広げます。

2. 国内外のブランドとコラボレーションしたプロダクツや作品 約100点

鹿児島は国内外のファッション、インテリア、フードなど、さまざまな領域でのコラボレーションを行いプロダクツや作品を多数生み出しています。

創業1905年の京都の帆布かばん店・一澤信三郎帆布とはオリジナルの図案を用いた帆布を2013年以降複数回にわたり制作しています。動植物を散りばめた図案は、ハンドメイドの器とは異なる画面構成で、布地への染めならではの鮮やかな色づかいが目を引きます。

フラワーベース「En Liten Van」は、2018年から続く、スウェーデンの製陶工場グスタフスベリ社(Keramikstudion Gustavsberg)との花器のシリーズ。鹿児島が原型となる動物の造形とデザインを行い、現地で型を作り成形し、職人が一点ずつ絵付けを施し生産されています。

本展では、新作のグッズや刺繍作家の小林モー子が制作したコラボレーション作品を含む約100点のプロダクツや作品を紹介します。

3. 映像や資料で紹介する「鹿児島睦のまいにち」

鹿児島睦は、造形作家だった祖父の影響を受け、美術大学で陶芸科を専攻。卒業後はインテリアショップで勤務したのち、2002年に陶芸家として独立しました。現在は福岡市内に2つの拠点を持ち、制作を続けています。

本展の最後では、鹿児島が日々制作を続ける映像や、アトリエに飾られたアイテムなどから、制作の背景にあるものを紹介します。

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僕は、朝ごはんを食べながら「今日、何する日?」と奥さんに聞くのが日課なんです。「お皿の絵付けが20枚、16時に窯出しだよ」などといってもらい、一日中、ひたすらそれをやるだけです。

朝の8時頃からはじめて、12時になったらお昼を食べて、13時からまたやり出します。その日の予定を終えるまで手を動かすんですけど、普段はNetflixを流したり音楽を聴いたりしながらやりますし、蝋抜きや地塗りなどは家族も手伝ってくれます。集中してはいるけれど、根を詰めるというのとはちょっと違って、淡々と、という感じ。陶芸の作業は夕ごはんまでに終えて、夜は机に向かって絵を描くことが多いかな。僕の毎日は、こんなです。

                         展覧会図録『鹿児島睦 まいにち』のインタビューより

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4. 鹿児島睦の器と作家・梨木香歩の文で生まれた新作絵本『蛇の棲む水たまり』 

「馬は群れを出て 森に入り 

その森を出て 次の森に入る手前で

蛇の棲む 水たまりを見つけた」

作家の梨木香歩が、鹿児島睦の器を見て物語を書き下ろし、1冊の絵本が生まれました。豊かな草花が生茂る森に暮らす蛇、馬、猫、トリケラトプスなどの生き物。鹿児島が作る器に息づく生命が動き出し、ひとつの物語に向かいます。物語を受け取った鹿児島睦は、何度も読んで反芻し、ラストシーンに新しい一枚を制作しました。

展覧会では、物語の中に分け入るように言葉と器を展示し、新しい鑑賞体験を提案します。

『蛇の棲む水たまり』

2023年10月7日発売

発行:ブルーシープ

定価:税込2,200円(本体2,000円+10%)

文:梨木香歩

器:鹿児島

ブックデザイン:サイトヲヒデユキ

仕様:A5変型、68ページ、上製

5. 描き下ろしの壁画

大阪の子ども園・和光園の壁画など、鹿児島はアクリル絵の具やペンを用いた壁画制作も行っています。本展では開幕に合わせてライブペインティングで壁画を制作します。(公開制作の予定はありません)

PLAY!MUSEUMでのライブペインティングの様子(撮影:植本一子)

6.「まいにち」を豊かにするオリジナルグッズ 

アパレル、ステーショナリー、雑貨、フードなど、「まいにち」を豊かにするオリジナルグッズを多数用意します。絵柄の多くは本展描き下ろし。鹿児島が推薦した作り手を含め、丁寧な手仕事や伝統工芸とのコラボレーションが実現しました。

展覧会によせて、鹿児島睦からコメント

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様々なアルバイトやサラリーマン生活を経験しましたが、

作陶やデザインも私にとってはどれも同じ毎日の仕事でした。

今も全く変わらない毎日が続いています。

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●作家プロフィール

鹿児島睦(かごしま・まこと

陶芸家・アーティスト。1967年福岡県生まれ。美術大学卒業後、インテリア会社に勤務しディスプレイマネージメントを担当。2002年より福岡市内にある自身のアトリエにて陶器やファブリック、版画などを中心に制作。日本国内のみならず、L.A.、台北、ロンドンなどで個展を開催、近年では世界中にファンが広がっている。作品制作の他、国内外のブランドへ図案の提供も行っており、陶器にとどまらずファブリックやペーパーなど様々なプロダクトを発表。また、国際的なアートプロジェクトへの参加や、空間への壁画制作など活動の幅は多岐に渡る。

撮影:田附勝

展覧会概要

展覧会名 「鹿児島睦 まいにち」展   

会期  2024年4月24日(水)~6月23日(日)

開館時間  10:00~18:00(最終入場は17:30まで)

休館日 月曜日(4月29日5月6日は開館、5月7日は休館)

会場    福岡県美術館(〒810-0001 福岡市中央区天神5-2-1)

      電話: 092-715-3551 FAX: 092-715-3552

      ホームページ:https://fukuoka-kenbi.jp/

入館料  一般1,600円(1,400円)高大生1,000(800円)小中生600円(400円)

      ※( )内は前売料金

      ※小学生以下保護者同伴必要

      ※未就学児無料

      ※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介護者1名及び

特定疾患医療受給者証・特定医療費(指定難病)受給者証の交付を受けている方は無料。

主催 「鹿児島睦 まいにち」展福岡会場実行委員会

特別協力 太宰府天満宮

協力   久原本家グループ、西日本鉄道積水ハウス 福岡マンション事業部、岩田屋三越

後援    福岡県福岡市

企画制作 西日本新聞イベントサービス、ブルーシープ

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【1】「鹿児島睦まいにち」展  福岡会場メインビジュアル

【2】プレート 2023年 撮影:田附勝

【3】「鹿児島睦まいにち」展のための器 2023年

【4】Keramikstudion×鹿児島フラワーベース「En Liten Van」2018年

【5】誕生60周年記念「ミッフィー展」ミッフィー・アートパレード「ワンピースを着たミッフィー」2015年(C) Mercis bv

【6】BUAISOU「まいにち展  風呂敷」2023年

【7】『蛇の棲む水たまり』

【8】「鹿児島睦まいにち」展 オリジナルグッズ

配信元企業:株式会社西日本新聞

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