ペダル付電動バイクを打ち出してきたglafitが、免許不要の特定小型原付の電動バイク「NFR-01」を発表しました。最高速度は20km/hですが、パワーはスゴイようです。

シェア用の「漕げない自転車」を個人向けに発売

電動モビリティメーカーのglafit和歌山市)は2024年3月14日、免許不要の特定小型原付の電動バイク「NFR-01」を発表、クラウドファンディングサービス「Makuake」にて先行予約販売を開始しました。開始後2時間で、応援購入総額は1000万円を突破しています。

同社は原付1種に相当するペダル付電動バイク「GFR」シリーズを販売してきましたが、特定原付のNFR-01は自転車の機構がなく、ペダルは単なる足置きになっています。今年1月からシェアサイクルサービス「ハローサイクリング」にて展開が始まった「電動サイクル」の個人向けモデルです。

最高速度は20km/hで、特定特定小型原付として最高速度6km/hで歩道を走れるモードも選べます。16歳以上であれば免許不要で乗ることが可能。航続距離は40kmとかなりロングです。

製品発表会でglafitの鳴海偵造社長が強調した性能のひとつが、登坂性能です。EV向けの高性能バッテリーセルを39本搭載した独自の48Vバッテリー、低中速度の回転に特化した定格出力500Wというインホイールモーターを採用。GFRシリーズでは、人力で補助する電動アシスト自転車モードで急坂を登る想定でしたが、今回は電動のみで、都内で最も急とされる29%の坂道もぐいぐい登れるといいます。

さらに、シェアサービスで搭載されるコネクテッド機能を個人向けにも活用しており、スマホアプリで車両の状態から開錠まで沿革管理できます。電動キーと同じように、任意のスマホや交通系ICカードなどを紐づけて車両を管理でき、特定の人とシェアする乗り方もできるということです。

ただし、納品されてもそのままでは、カギは開かないのだとか。

違法走行を防止するため、スマホアプリでのアカウントと身分証明書の登録、交通ルールテスト、市区町村市役所でのナンバープレート登録、コンビニなどでの自賠責保険の加入、それらを済ませたうえで、初めて開錠して乗れるようになるそうです。従来は、glafit側がその一連の流れを確認してから現品を購入者に送っていたのを改め、購入者・メーカー双方の負担を軽減するといいます。

一般販売予定価格は税込み33万6600円。Makuakeでは35%オフの21万8790円から購入できます(数量限定)。

glafit「NFR-01」(乗りものニュース編集部撮影)。