何千人ものアメリカンフットボールファンが、記録的な寒さに耐えながらミズーリ州のスタジアムで、NFLのプレーオフとなる、カンザスシティ・チーフスとマイアミ・ドルフィンズの試合を観戦したのは今年の1月のこと。
最低気温は-20℃、強風の時の体感温度は-33℃という、史上4番目に寒い試合となり、数十人のファンが低体温症や凍傷で病院に搬送された。
同州の医療センターは、今回の寒波の影響で試合の観戦者を含む、12人の手足の指を切断したと発表した。今後数週間でさらに多くの人の切断手術が必要になるという。
Some Chiefs fans who suffered frostbite at bitter cold playoff game need amputations
1月13日、アメフトチームのカンザスシティ・チーフス(ミズーリ州)対マイアミ・ドルフィンズ(フロリダ州)のプレーオフがミズーリ州のアローヘッド・スタジアムで開催された。
この日のキックオフ時の気温は氷点下20度、強風時の体感気温は氷点下33度と、史上4番目に寒いNFL(プロアメリカンフットボールリーグ)の試合となった。
記録的な寒さのため、試合中に救急隊が69人に救護を行ない、そのうちの数十人が病院に搬送されたという。
「あの寒さは衝撃的だった」と、チーフスのタイトエンド、トラビス・ケルシー(34歳)さんは試合から数日後、実兄のジェイソンさんが司会をしているポッドキャストで語った。
[もっと知りたい!→]いいから外出せや。氷点下30度の日、猫の要求に応じて外に出したらこうなった。
「手もつま先も顔も凍える感じだったよ」とトラビスさんは続けた。
この極寒の試合には、トラビスさんの現在の恋人で歌手のテイラー・スウィフトさんも参加したという。
誰もがアンディ・リード監督のヒゲを見たよ。
自分の口ひげも寒さで凍っていくのを感じたんだ。感覚を取り戻そうと、手足を暖めるためにヒーターに駆け戻ったよ。それほど寒かったんだ。(トラビスさん)
氷点下での試合は、最終的に数十人が凍傷や低体温症となり、病院搬送される事態となった。
会場となったミズーリ州カンサスシティのアローヘッド・スタジアム / image credit:Joshua Lampkins / Facebook
凍傷患者の12人が切断手術、残りの70%の人も手術
極寒のアメフト試合から2か月近く経った3月8日、ミズーリ州のリサーチ・メディカル・センターは当日の試合を観戦していたチーフスファンを含む12人の凍傷による手足の指の切断手術を行ったことを発表した。
また、凍傷の症状の進行に伴い、今後2~4週間でさらに多くの手術が予想されると述べた。同センターのガルシア医師は、患者の70%が切断手術を勧められていると語った。
[もっと知りたい!→]大寒波っていうけどロシアに比べれば... 見よ、これが氷点下65度の世界だ。
ちなみに現在、NFLでは低温による試合の延期やキャンセルの基準を設けていないということだ。
References:Some Chiefs, Dolphins fans who attended record-cold playoff game now need amputations, per report / Many Chiefs fans who suffered frostbite at bitter cold playoff game need amputations / written by Scarlet / edited by parumo
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