欠かせぬ存在になった遠藤がハイパフォーマンスを続けている(C)Getty Images

 リバプール遠藤航は、現地時間3月14日(日本時間15日)に行われたヨーロッパリーグ決勝トーナメント・ラウンド16第2戦のスパルタ戦にスタメン出場。ホームで6-1と快勝した一戦で、4-3-3フォーメーションのアンカーで前半の45分のみプレーした。

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 立ち上がりから攻勢を強めたチームで遠藤は、中盤の底でビルドアップに積極的に関わった。6分には得意のボール奪取を披露。そこから始まった攻撃から、ダルウィン・ヌニェスが先制点を決めた。また、8分にはボビー・クラーク、10分にモハメド・サラーが追加点をマーク。さらに14分に遠藤は、左サイドでパスをカットすると、サラーへ鋭いクサビのパスを送り、最後はコディ・ガクポが仕上げた4ゴール目の起点にもなっている。

 一方で42分の失点シーンで遠藤は、スパルタのベリコ・ビルマンチェビッチへの対応が遅れてゴールを許した。この場面をイギリス紙『デイリーメール』には「スパルタのゴール場面では戻れなかった」と指摘されたが、地元リバプールの複数メディアからは軒並み採点『7』で高く評価された。

「彼にとってはシンプルな試合だった。スパルタのゴールの場面ではもう少しうまくやれたかもしれないが、それは明らかに問題ではなかった。彼は動き回り、ハーフタイムに退いた」(『LIVERPOOL.COM』)

「最初の45分間、粘り強さと素早いパス回しでスパルタを押し戻した。スパルタのゴールを止めることはできなかった」(『LIVERPOOL ECHO』)

ハーフタイム前、スパルタビルマンチェビッチがゴール前でスルーパスを受け、日本代表キャプテンの懸命なブロックをかいくぐってシュートを放った時、奇妙なことに遠藤は最後のひとりだった。それ以外は典型的な遠藤らしいパフォーマンスで、狭いエリアでもボールを保持し続けた」(『AnfieldWatch』)

 一方、より細かく遠藤のプレーを分析したのが、『THIS IS ANFIELD』である。

「日本代表のキャプテンは、スパルタのゴールでビルマンチェビッチに不覚を取ったが、そもそも一番後ろにいるべきでなかったと主張することもできる。遠藤はサラーへの目から鱗のパスを通した見事な場面で、パスコースを選ぶ能力の高さを見せつけた」

 確かに失点シーンで遠藤は、最終ラインにスペースを空けたCBをサポートしたからこそ対応が遅れたため、擁護の寸評もある通り中盤だけの責任ではないとも見て取れる。また、4ゴール目関与のシーンだけでなく、前半終了間際にもサラーへ絶妙スルーパスを供給と、オフェンス面の出来は称賛に価するだろう。

 第1戦を5-1で制しており、点差が開いて前半のみのプレーとなった遠藤。10日に行なわれたプレミアリーグ第28節のマンチェスター・シティ戦でも活躍し、高まっているその評価を、さらに引き上げる好パフォーマンスをELでも見せつけた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「目から鱗のパスを通した」リバプールの遠藤航が”引き続き”存在感!ELスパルタ戦で前半の4ゴールに貢献「狭いエリアでもボールを保持」