東京ヴェルディの守護神マテウスが、味の素スタジアムでの今シーズン開幕戦となる明治安田J1リーグ第4節、アルビレックス新潟戦(16日)への意気込みを語った。

16年ぶりJ1復帰となった東京Vは、開幕から横浜F・マリノス浦和レッズセレッソ大阪と強豪クラブと対戦。その3試合すべてで勝ち点獲得に値する試合内容を見せたものの、いずれも後半最終盤に与えたPKによる失点によって1分け2敗と、思うような結果を残せず。

その開幕3試合でJ1の舞台で戦える手応えと共に、勝利・勝ち点を得る厳しさを体感したチームは、開幕2勝1敗と上々のスタートを切った新潟戦で初白星を目指す。

昨シーズンのJ2最少失点の堅守に貢献したブラジル人GKは、1-2で競り負けた前節のC大阪戦に関して、後半の立て直しに手応えを感じつつも、前半のパフォーマンスに問題を感じていたという。

「(C大阪戦は)特に前半がひどかったというふうな印象。後半は自分たちがボールを持っていた時間もありましたけど、前半はミスが多かったのと、相手にボールを持たせすぎたというのが課題かなと思います。テツ(稲見哲行)の対応(退場)のところは少しチームに影響を与えましたが、その中でも自分たち自身は後半ゲームをしっかりコントロールできたと思います」

今季開幕から3試合連続、昨季昇格プレーオフ決勝の清水エスパルス戦を含めると、4試合連続で与えたPKについてはチームとして明確な改善点だ。

開幕3試合連続PK献上という質問に対して、食い気味に「4試合連続」と訂正を入れるなど、個人としても大きな問題点と捉える緑の守護神は、PKに繋がる守備対応だけでなく、守勢を撥ね返せない後半のゲーム運びの改善の必要性を説く。

「PKのところはもちろん見直さないといけないですし、毎週ああやってPKを与えてしまうと、勝てる試合も勝てなかったりとか、落とすゲームというのが増えていくと思います。全体的にそこは抑えなければいけないですし、気をつけなければいけない部分です」

「やっぱり後半の試合運びのところで、相手にチャンスや攻撃の機会を与え続けてしまうと、必然的にああいうことは起こりうること。PKのところにフォーカスしすぎず、後半の戦い方の部分をもう少し考え直さないといけないですし、相手にあれだけ攻撃を受ければ、いつかああやって起きてしまうことだと思うので、後半のゲーム運びのところは考え直さないといけないかなと思います」

そのゲーム運びと関連するボール保持の課題については、「シンプルにミスが多いという部分が、まず課題点。前半の入りは長いボールが増えるのは必然でしょうがないですけど、ゲームが落ち着いてからしっかりボールを持ってミスを減らさなければいけない」と、止める・蹴るのシンプルな個人の質や連携、立ち位置の取り方を含め根本的な質の向上を求める。

J2時代からも対戦経験があり、開幕前の沖縄キャンプでもトレーニングマッチを戦った対戦相手の新潟に対しては、「ミスが少ない」、「J1の中でもすごく難しい相手」とその実力を高く評価。さらに、前節のC大阪でも重要な要素となったプレスのメリハリをキーポイントに挙げた。

キャンプ中の練習試合で新潟さんとやらせていただきましたが、その中でクオリティの高い選手も多いですし、やっぱりミスが少ないというのが特徴的。自分たちがミスをして相手にボールを与えてしまうと、5分、7分というように相手に長い時間ボールを持たれてしまうので、J1の中でもすごく難しい相手の一つかなというふうに思います」

「全体的に前に行きすぎないというのも大事になってくる場面も出てくると思います。監督がいろいろ分析を自分たちに落とし込んでくれると思うので、そこを確認しながら自分たちなりのプレッシャーのかけ方だったりは調整していかないといけないです」

それを踏まえて初勝利を目指す一戦に向けては、「まずはPKを与えないこと」を強調しつつ、多くの面で改善を示して結果を掴みたいと語った。

「全部良くなっていかないといけないですが、単純にミスを少なくすることや、もう少しチャンスを活かす。チャンスを作るという部分も増やしていかないといけない。勝利のため改善しなければいけない部分は多く感じています」